Song Cover Image

幸せは、あとから名前を知る

V5.5

君が隣で笑ってる それだけの午後だった 特別な場所でもない いつもの帰り道だった 何を話したかなんて たぶん忘れてしまうのに 笑いすぎて痛くなった 頬のことだけ覚えてる 幸せってきっと その瞬間には分からない 過ぎてから振り返って 「あれだったんだ」って気づく だから今日は 覚えていたい 君がここにいることを いつか思い出になる前に 今をちゃんと抱きしめたい 何でもない今日が いつの日か宝物になるなら 「また明日」って言えることを 当たり前にしたくない 君の笑い声も 少し眠そうな横顔も いつか懐かしくなる前に 今日の僕が見ていたい 雨が降って 傘をひとつ買った 肩が濡れるからって 君は僕のほうへ寄った 狭い傘の下なのに 世界は広く感じた そんな小さなことばかり なぜか胸に残っていく 写真には残らない 瞬間がたくさんある 名前もつかない時間ほど 僕らをつくっている もし十年後 今日を思い出して 戻りたいと思うのなら 今の僕はもう その場所にいるんだ 幸せは あとから名前を知る だったら今日は 先に気づいてみよう 君がいる 僕がいる 同じ景色を見ている それだけで 十分だったんだ いつか離れる日が来ても 今日を悲しくしたくない 終わりを怖がるためじゃなく 今を愛するために 君の笑い声を もう一度ちゃんと聞いた 風の匂いも 空の色も 少しだけゆっくり歩く 君の歩幅も 全部覚えていたい そして帰り道 君がいつものように言う 「また明日」 僕も笑って返した 「また明日」 その二文字じゃない その約束が 今日いちばん 嬉しかった