
声は消えた。 言葉も、投稿も、もう更新されない。 けれど、 あのとき投げられた感情だけが、 都市の壁に反射して、まだ残っている。 ここは、誰かの青春が終わったあとにできた場所。 ひとりひとりの物語が重なり合って生まれた、 青春の残響が沈殿する区画。 終わりではない。 ただ、これ以上は語られないだけ。 [intro] ビルの隙間で 声がまだ揺れてる 誰のものか わからないまま [Verse 1] 壁に貼りついた会話の欠片 消したはずの既読が 風でめくれる アスファルトの上 踏み潰した沈黙が 静かな街音(まちおと)に 混ざって響いた 遠くの電車に 名前を呼ばれた気がして 立ち止まるたび 知らない痛みに触れた すれ違った記憶が 軌道を描いて 街の隅々に 残響として置かれていく [Pre-Chorus 1] ここは誰かの青春が まだ息をしている区画 笑い声の形をした光と 泣き声の影が混ざり合う [Chorus] この街は 残響でできてる 忘れられた声が 壁に染みついたまま 歩くたび 別の誰かの季節を踏む 僕の声だけ どこにも残らない でもそれでいい まだ始まりの音すら 持てていない 空白の区画こそ 僕がこれから作る場所だから [Verse 2] 夕暮れのビル影に 燃焼の赤が沈んで 横断歩道には 炭酸の泡みたいな記憶が跳ねて 偏差の外れた線が 信号の隅で揺れて 文学未遂のページが 風に散らばっていた 誰かの青春のかけらが 路地裏の暗がりで光っている 拾い上げるたび 胸が少し痛んで またそっと置き直して 歩き出す [Pre-Chorus 2] どれだけ耳を澄ませても 僕の声は聞こえない 残響の海を漂うだけで 何者にもなれていない [Bridge] でも、いつか 僕の声も どこかの壁に残るなら その瞬間だけは ちゃんと 生きていたかった [Last Chorus] 街の奥に 微かな音があった 誰のでもない 薄い息のような響き もしかしたら それが僕で それが最初の“残響”だったのかもしれない この残響区画に やっとひとつ 僕を置けた気がして 静かなままでいい ここから始まる声が 確かにあった

