
「実は・・・・私、あの国に恋人が10人くらいいて、それでつい味方しちゃった」 ガーベラがあっさり言った言葉に、ハロルドどころかクーリーフンも目が点になっていた。 「今、なんて言った?」 「あの国に10人くらい恋人がいて、それでいくさを見てた」 「お、おかあさん・・・」 「人間の恋人が10人いる?!」 「そう」 「・・・・」 ハロルドは呆れるような顔でクーリーフンを見た。 「おい、ガーベラは正気か?」 「ちょっと今おかしいかも・・・・」 クーリーフンは引きつった顔で言った。 「お前そんなにしょっちゅう人間界に降りていたのか?神の恋人があんなに大勢いるのに、なんで人間の恋人までいるんだ!」 「実は・・・あの国に私の分身みたいな子がいて・・・時々身体を入れ替えて遊んでた」 「はあ!?」 「お・・・おかあさん・・・」 クーリーフンの顔はさらに引きつった。 「お前・・・何とんでもない告白してるんだ。身体を入れ替えてって、人間の女が時々お前になってたってことなのか?」 ハロルドの目はまん丸に見開いたままだ。 「そう」 「ガーベラ・・・お前・・・」 「でも彼女のおかげでハロルドとも仲良くなったのよ。それにジェイクとキュリアを産んだのはあっちの時だし」 「なにー!!!!」 「それでつい、いくさが気になって、ジェイクとキュリアに頼んだの」 ハロルドはとんかちで殴られたかのような顔をしていた。 「お前・・・私をずっとだましてたのか?」 「だます気なんてなかったわよ。ただまああっちは私の分身みたいに思ってたから彼女の恋人は、私の恋人のような気もして、それで10人くらい人間の恋人が・・・」 「・・・・呆れて物も言えない・・・」 ハロルドはすっかり脱力していた。 「そのことを他の男達が知ったらどうなると思うんだ。お前みんなに責められまくるぞ」 「そうかしら。」 「当たり前だろう!今までだましてたんだからな。」 「でも彼女がいなかったら、ハロルドとはずっとあのままだったかもよ。その方がよかったの?それにしょっちゅう変わりまくってたわけじゃ ないわよ。たまによ」 「お前がこんなにバカな女だったとは・・・もう何も考えたくない・・・」 ハロルドは頭を押さえたまま神殿を出て行った。

