[Chorus 0] 「30度ならまだ涼しいじゃん」なんて 誰が私の頭をおかしくしたんだろう 麦わら帽子で飛び出してみたけど 5分も持たずに干からびそうだよ 夏ってこんなに怖いやつだっけ ねえ 楽しかった季節を返してよ [pause for a beat] [Verse 1] 連日連勝の30度超え 今日はとうとう35度だってさ 「平年以上」ってニュースは言うけど 平年自体がもう狂ってるんだよ ベランダで縮こまる洗濯物も 触れば熱くて怒ってるみたい 地獄の底にさらに底があるなら たぶん今日みたいな午後のことだろう [Pre-Chorus 1] 青空だけは昔の顔してさ 入道雲まで能天気に笑ってる こっちは玄関を一歩出ただけで 命の危険を感じてるってのに [Key Change] [Chorus 1] 「30度ならまだ涼しいじゃん」なんて 昨日の私が聞いたら絶対に泣くよ 29度の予報を見かけただけで 「あっ 峠を越した」なんて浮かれてさ 動けば汗が噴き出すくせに 頭のネジがすっかり緩んでる [pause for a beat] [Verse 2] 夏の主役ってセミじゃなかったっけ 朝からうるさいくらい鳴いてたのに 最近じゃその声すら聞こえなくて 去年なんて9月(くがつ)に鳴いてたっけな 蚊がいないのはありがたいけれど 窓を開けられなきゃ意味もないし 網戸の向こうの夏の夜より 冷房のピピッという音を聞いてる [Pre-Chorus 2] 風鈴がちりんと鳴る風の中 畳の上でゴロゴロ昼寝する そんな「日本の正しい夏」なんて 今じゃおとぎ話みたいだな [Key Change] [Chorus 2] 窓は閉め切って空調フル回転 これが令和の夏ってやつなのかい 風鈴の音より室外機の重低音 隣の家の壁で唸りを上げてる 蝉時雨すら聞けないままで 電気代の請求だけ悲鳴を上げてる [pause for a beat] [Verse 3] お風呂に入ればさらに蒸し風呂で お湯から一刻も早く逃げたくなる 汗を流しに入ったはずなのに ドライヤーの風でまた汗をかく 昔読んだ世紀末の漫画みたいに 世界が炎に包まれ荒野になる 笑って読んでたあの景色がさ なんだか少し近づいて見えるよ [Pre-Chorus 3] それでも夏を嫌いになれないのは 記憶の奥にまだ焼きついてるから スイカと花火と夕立の匂い あの頃の風を私は知ってるから [Key Change] [Chorus 3] あんなに楽しかった夏はどこ行ったの 裸足で走り回った庭はどこだよ 麦わら帽子を深めにかぶり直して 夕焼けになるまで遊んでたじゃん 「暑いね」って笑えてたあの季節を 私はまだちゃんと覚えてるんだよ [pause for a beat] [Bridge] 冷え切った部屋から空を見上げて あの日にあった夏を探してる もう戻らないなら せめて今夜は 一番高いアイスでも食べてやるんだ [Big Finish] 「30度ならまだ涼しいじゃん」なんて やっぱりどう考えてもおかしいよ それでも明日を生き延びるために エアコンのリモコンは手放さないで いつか優しい風が吹いてくれるまで 今年のバカみたいな夏と戦ってやる [Outro] もし涼しい夜がやってきたら 窓辺でちょっとだけ笑ってやるんだ [End]


