人は、苦しみに名前をつけたのでした。 忘れないためか…。 耐えるためか…。 [Verse 1] 「生苦(しょうく)」 生きてゆくこと、そのものに伴う苦しみ。 「老苦(ろうく)」 思うように動けなくなり、できないが増えていく。 「病苦(びょうく)」 痛みに苛まされ、思考が停止する。 「死苦(しく)」 いつか終わる、積み上げたものが無に帰す。 [Verse 2] 「愛別離苦(あいべつりく)」 愛する者と、いつか別れなければならない。 「怨憎会苦(おんぞうえく)」 望まなくても、苦手なものと出会ってしまう。 「五蘊盛苦(ごうんじょうく)」 心も身体も、苦しみを抱える器なのだ。 八つに分けられた苦しみ。 ラベル化すれば、向き合えるのだろうか。 少し考えてみよう。 [Chorus] 生(せい)は可能性。 老いは経験の蓄積。 病(やまい)は休息。 死は赦し。 別れは悲しみ。 憎しみは推進力。 渇望は活力。 自ら苦しみを生み出すことで、 濃厚な人生を送れるかもしれない。 [Bridge] いや、まってくれ。 愛する者との永遠(とわ)の別れは 受け入れられない…。 生も、老も、病も、死さえなんとかなる。 ……いや。どうにもできないのだけど。 目を反らせる。 でも、あれだけは…、あれだけは… どうしても無理だ。 この世界は死の後も、また別の生命で生きねばならないそうだ。 それはもはや無限地獄ではないのか。 乗り越えられる試練しか与えないだって? ならばこのゲーム自体にバグがあるとしか説明できない。 そうだろ? ちがうか?