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言えない好き

V6

窓辺のカップに 午後が溶けていく 君の横顔だけ 何度も見ていた 話したいことなら いくつもあるのに くだらない天気の話で また笑った 近づくたびに 胸の奥で 小さなため息が つかえる カップの湯気が 消えるように 言えない言葉が しずんでいく 好きと言えないまま 君の隣にいる 雨音にまぎれて 名前を呼ぶだけ もしもこの距離が なくなってしまえば 今の優しさまで 消えそうで怖い 言えない好きが 今日もここにいる カップの底に まだ残ってる 帰り道の角で 傘を差し出す君 濡れないようにって 少し寄せてくれた 肩が触れた瞬間 時間が遅くなり 何でもないふりをして 空を見上げた 伝えたいほど 臆病になる 大切にしたいほど 動けない カップの湯気が 冷めていくように 言えない言葉が 深くなっていく 好きと言えないまま 君の隣にいる 水たまりに揺れる 夕暮れを見てる もしもこの気持ちを こぼしてしまえば 明日の「おはよう」さえ 変わりそうで怖い 言えない好きが そっと息をしてる カップの底で まだ温かい いつか笑って話せる日が来るなら 今日の私を 覚えていて 君が知らない この胸の奥で 何度も君を 大事にしたこと カップの底に 殘った好きを いつか 言葉にできたなら 好きと言えないまま それでもそばにいる 雨上がりの匂い 君と歩いていく いつかこの気持ちを 言葉にできたなら 震える聲のままで ちゃんと伝えたい 言えない好きも 私の一部だから カップの底に ずっと殘ってる 今日も君が好き それでいい 窓辺のカップに 午後が溶けていく 言えない好きが 今日もここにいる 今日も君が好き 「また明日。」