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術を編む夜

[Intro] 灯ったはずの光がほどけ 描いた円から 夜へこぼれた 焦げた紙の端を押さえて 新しい紙へ インクを落とす [Verse 1] 細い線から 円を描けば 静かな光が あとを追う ひとつ またひとつ 宙へ浮かび 触れない距離で 重なってゆく この線は もうなぞらない 冷えた机へ 紙を重ねる [Pre-Chorus 1] ほどいた光を 指で辿(たど)って 行き先のない線を拾う ほどいて つないで [Chorus 1] 重なる円環 ひとつずつ 離れた光を 結び直して 違う速さで 夜を巡り まだない輪郭が 夜に浮かぶ 重ねて 戻して 合わないのなら 合うまで編めばいい [Verse 2] 円の向こうに 縁が生まれて 淡い光だけ 静かに回る 速さの違う 光の輪が 互いを追わずに 巡っている 窓辺の闇が 群青を帯び 指先だけが まだ夜にいる [Pre-Chorus 2] 互いに触れずに 巡る光が ほんの一瞬 同じ場所を照らす ほどいて つないで 重ねて 巡って [Chorus 2] 重なる円環 ひとつずつ それぞれの光を 抱えたまま 違う速さで 違う場所へ それでも夜の中で交わる 合わないのなら 合うまで編めばいい [Bridge] 何度重ねても 同じ場所だけ 光が濁る 遠くばかりを 疑って いちばん近くを 見落としていた 最初の縁を もう一度見る 小さな歪みが まだ残っている なら 戻ればいい ここまで来たことと ここから正しいことは 別の話でしょう [Build] ほどいて つないで 重ねて 巡って [Final Chorus] 重なる円環 幾重にも 低い光も 高い光も 違う速さで 夜を巡り それぞれのまま 輪郭を結ぶ ほどいて つないで 消さずに 支えて 重ねて 巡って ひとつが沈み ひとつが灯り 消えた余白を 次が照らす 重なる円環 幾重にも 低い光も 高い光も 違う速さで 夜を巡り それぞれのまま 輪郭を結ぶ ほどいて つないで 消さずに 支えて 重ねて 巡って ひとつが沈み ひとつが灯り 消えた余白を 次が照らす 重なる円環 音もなく 朝の手前で 回り始める 合わないのなら 合うまで編めばいい [Outro] 薄い朝日が 机を横切り 重ねた紙を 白く染める 空中の円環を しばらく見上げて インクのついた指で 静かに筆を伏せた