
遠く篝火 空を染め 城下の寝息が 風に消える 父の掌 鈴ひとつ わたしの指へと 託された 戦なき明日を 願うほど 近づく足音 夜を踏む 守られていた この背には まだ知らぬ痛みが 眠ってる 父上は 何も言わず ただ目を伏せた それでも鈴が 呼んでいる 「行け」と 駆けろ(破!) 駆けろ(破!) 夜叉のごとく 穿て(破!) 穿て(破!) 羅刹のごとく 消えゆく灯を 抱きしめて この身を夜に 焦がしても 夜叉姫! (天翔!) 声なき願いを 連れてゆけ わたしは今 ただひとり 天を駆ける 白き小袖は 黒く裂け 緋色の風が 髪をほどく 姫と呼ばれた その名前 戦火の向こうへ 置いてゆく 城壁を越え 矢雨を越え 月を喰らう影へと飛ぶ 逃げ惑う民の その背中 明日を渡すため 刃を振るう 怖くないはず なかった 帰りたくないはず なかった けれど背を向けたなら 消える灯がある 駆けろ(破!) 駆けろ(破!) 夜叉のごとく 穿て(破!) 穿て(破!) 羅刹のごとく 泣き叫ぶ空 切り裂いて この身を夜に 焦がしても 夜叉姫! (天翔!) 守りたい人を 連れてゆけ わたしは今 ただひとり 天を駆ける 父上 どうか見ないで 震える手など 見ないで あの日のわたしに 戻れなくても この城の朝を 守れるなら 駆けろ(破!) 駆けろ(破!) 夜叉のごとく 穿て(破!) 穿て(破!) 羅刹のごとく 百鬼の将を 貫いて 夜明けの門を 開くまで 夜叉姫! (天翔!) 散りゆく願いを 拾い集め わたしは今 民のため 天を駆ける 駆けろ(破!) 駆けろ(破!) 夜叉のごとく 穿て(破!) 穿て(破!) 羅刹のごとく 遠き闇に 目を逸らさず 鈴を握り また翔べ

