
夜の図書館前 閉め切った窓が光る ガラス越しに並ぶ本 終わらない夜のしおり 窓に重なる私が 読まれないページみたい 帰り道を伸ばしては 書いたことのないものを思う 図書館の窓に浮かぶ 白い光と自分 読み切れずに残した話が 今もそこで待ってる 外の空気は冷たい 中の椅子はあたたかい 扉越しの静けさを 言葉にできずにいる ここから見える世界だけ 少しだけ時間が戻る 図書館の窓に浮かぶ 書きかけのストーリー 閉じたままの私のつづき 光がそっとめくってく リバースみたいなパッドが 昨日を巻き戻してく 読み飛ばした一ページたちが 声もなく手を伸ばす 図書館の窓に浮かぶ まだ知らない自分たち 今日は照らすだけでいいから いつかの夜に読んでよ 窓から離れた足音 光だけそこに残る

