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『生き急いだぶん、花を植える』

V6

[Verse 1] 十六の春 鞄ひとつで 知らない朝へ飛び出した 昼も夜も働きながら 泣き方だけは忘れていった 愛した人と家族になって 二つの命を抱きしめた 失くしたものも 間違いさえも 今日の私を連れてきた [Pre-Chorus] 誰にも見えない傷を抱いて 誰かの明日を起こしてきた 倒れるたびに土を払って 最後はいつも「なんとかなる」 [Chorus] 生き急いだぶん 花を植えよう 私の未来に 遅すぎる春はない 誰かのために使ってきた手で 今度は私の明日を育てる 遠回りだらけのこの人生を それでも私は愛してみたい [Verse 2] 命を支える介護の手 小さな部品を磨く手 土に触れ 着物をほどき 何度も暮らしを縫い直す手 老いた父母の並ぶ背中 大きくなった娘たちの声 猫らが眠る縁側の先に まだ見ぬ故郷を描いてる [Pre-Chorus] 痛みで眠れぬ夜があっても 朝には薬と水を飲んで 弱さを隠さず連れていく 強さは無傷のことじゃない [Bridge] 守れなかった約束もある 戻れない場所も人もいる それでも心に残った光を 次の誰かへ渡してゆく 福井の田んぼに風が吹いて 淡路の海へ陽が沈む まだ何者にもならなくていい 私は私を始めてゆく [Last Chorus] 生き急いだぶん 花を植えよう 私の未来に 遅すぎる春はない 働き続けたこの手のひらで 今度は幸せを選んでいい 何者になったかじゃない 何を抱いて歩いたか 笑って泣いて また立ち上がる 私はまだ途中 だから美しい [Outro] 土のついた手を夕日にかざし 明日の種をひとつ蒔く 生き急いだぶん 花を植えよう ここから先は 私を生きる