あなたの音が 私の詩に そっと窓をつけた 風が惑う白い窓辺 言えなかった気持ちが座る ひと粒の言葉 胸でほどけて 旋律(メロディ)になる 「大丈夫」って 音のほうから 先に手を握る 答えのない夜にも あなたの和音(コード)が道になる 涙の温度を やわらかく量る やさしい拍(はく) 素敵な曲を ありがとう 私の小さな灯に 名前がついた 遠い空まで 声が届くよ “ひとりじゃない”を あなたが歌にしてくれたから 花の匂いが 記憶を撫でて 静かな色を混ぜる 許せなかった昨日も あなたの間(ま)で深呼吸した 紙の上でしか 生きられなかった言葉たちが 音の翼を持って 窓の外へ舞う 沈黙の隙間にも やさしさは響いてる あなたの指先 私の時間をなでる 素敵な曲を ありがとう 痛みの輪郭さえ やわらいでいく 膝の上の手を もう離せる “また会える日まで”を あなたが灯りにしてくれたから もしも光が揺れて 言葉が見えなくなっても あのイントロを思い出す 最初の一歩の音 三粒の星がならぶ 勇気のしるし あなたがくれた始まりは 私の続きになる 素敵な曲を ありがとう この胸の奥で 灯は息をする 空の深さにも 怖れなくなる “守りたいもの”を あなたが歌にしてくれたから 窓が開く音 そっとブレス おやすみ おはよう またね——同じ灯の下で



