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時計仕掛けのノイエ(in「時計仕掛けのノイエ」)

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V6

街の外れに   廃墟と成った 時計塔が有る 失われた 魔導王國 時代の遺跡で 其処に住み着いた  狂氣の 天才魔導士 誰とも關わらず 生きて居た 或る日 目覺めると 赤子が捨てられて居た 腕も脚も  目も耳も  何も彼も缺けて居た 魔導士は  ニタリと笑い 此奴は天の配劑だ  我輩の 研究素材に ピッタリだ! 十五になった朝 私は獨りに成った 全てを手にして 何も彼も失った 驛馬車が出る迄に 挨拶を濟ませ無きゃ 錆びた梯子は 少しだけ搖れる 風が吹き込んで スカートを、搖らす あの鐘を鳴らして行こう 御別れの鐘の音を 何も彼も 想ひ出に 閉じ込めて仕舞おう チケットを賴りにして 未來は見えなくて 義手の魔導回路が 紫色に光る 時計塔の鐘は もう百年も眠ってた 齒車は失われて システムは動か無い ハンマーを振り回し 叩き付ける 思ひ切り 鐘の音が鳴り響く 風に乘る 其の音は 哭いて居る樣だった 咽び泣く樣だった 町外れの丘は いつも風が吹いて居る 枯れ木しか無い 寒々しい景色 襤褸襤褸の時計塔 傾いた其の塔に 御別れを 魔導都市は遠くて 其処で生きて行かなきゃ 與えられたモノで 作り物の身體で 古いトランクには 新しい制服が 魔法學院の 杖とローブが 入って居て 鐘の音が鳴り響く 誰も居ない筈の 鳴る筈の無い音が 風に乘って屆いた もう行かなくちゃ 驛馬車に乘らなくちゃ だけど動け無かった 鍊金術で 作られた めが にじんで いた