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ダ惰フチコのテーマ 〈哀愁とラーメンの香り〉

V4.5-ALL

[Intro] (ポットが鳴る音) (カップの蓋をめくる音) さんぷん 待って 十分忘れて 気づけば麺が ましましです 「……また、かよ」 [Verse 1] 白いセーター選んだ日に なぜか食べたい しょうゆ味 机の真ん中 空いてるのに 置いた場所だけ いつものフチ 動画をひとつ 見てる間に 麺は静かに 汁を吸う 煮てもいないし 増してもいない だけど見た目は 大盛りです 片手で持てると 思ったの 昨日もたしか 思ったの 傾くカップを 見つめながら 今さら重力 思い出す [Pre-Chorus] 落ちる 伸びる 跳ねる 染みる スローモーションの三秒間 避けられた気もするけれど 避けなかったのが 私です [Chorus] ダ 惰 フチコ 安定のこぼし 今日もラーメン ぶちまける ダ 惰 フチコ 染み付きセーター 洗えば落ちると 信じてる 惰性のダ 怠惰の惰 ダダ漏れなのは 汁だけじゃない 「また、かよ」と 自分に言って こぼしてナンボの平常運転 [Verse 2] ティッシュはどこだ 見当たらない そこにあるのに 手が届かない 立てば被害が 広がる予感 座ったままで 作戦会議 まずはメンだけ 拾おうか いやいや汁から 拭くべきか 考えている そのあいだにも セーター深く 味が染みる 醤油の地図が 胸に咲き ねぎの模様が 袖に散る これは汚れじゃ ありません 暮らした日々の 年輪です [Pre-Chorus] 焦る 諦める 一度笑う そしてため息 誰にも見られていないのに ちょっと姿勢を 正してから 小声でひとこと 言うのです 「また、かよ」 [Chorus] ダ 惰 フチコ 哀愁のこぼし 部屋にラーメンの香り立つ ダ 惰 フチコ 染み付きセーター 今日も標準装備です 知ってるのに やってしまう 学習した日は 確かにあった 忘れた頃に また繰り返す それが私の平常運転 [Spoken Interlude] ダ惰フチコ会、定例会を始めます。 本日の議題は、 「なぜ白い服の日に限って 濃い汁物を選ぶのか」です。 なお、議長が先ほど 資料にラーメンをこぼしたため、 審議は一時中断しております。 会長、ひとことお願いします。 「……また、かよ」 [Bridge] 誰かが笑えば 少し救われる 誰かも同じと 知れば救われる 部屋着の染みを 隠した夜も 机のフチを 責めた朝も 完璧じゃない 暮らしの中で 失敗ばかりが 増えてゆくけど 麺が汁を吸い ふくらむように 思い出だって ましましになる 冷めたスープの 底に残った 小さなねぎを 見つめながら こんな私も 悪くないかと ほんの一瞬 思うのです [Final Chorus] ダ 惰 フチコ 安定のこぼし 笑って泣いて また食べる ダ 惰 フチコ 染み付きセーター それでも今日は 着替えない 惰性のダ 怠惰の惰 ダダ漏れなのは 生きてる証 「また、かよ」と 自分に言って 明日もきっと 平常運転 ダ 惰 フチコ こんなコいるいる 遠いどこかで 汁が飛ぶ ダ 惰 フチコ ダ惰フチコ会 入会資格は すでにある こぼした数だけ 人に優しく 染みた数だけ 味が出る 哀愁とラーメン 胸いっぱいに ぶちまけながら 生きてゆく [Outro] 三分待って 十分忘れて 麺は静かに ましましです 白いセーター 今日も元気に しょうゆ色へと 育ちます (カップを置く音) 「今度こそ、机の真ん中に置こう」 (小さく何かが倒れる音) 「……また、かよ」