
スノー・パウ・ステップ (Snow Paw Step)
V5
大通りを抜けて 辿り着いた交差点 オレンジ色の空が 藍色に溶けていく 見慣れたニッカの看板 まぶしく笑ってる 隣には お揃いのモフモフな仲間たち 氷の路面を 肉球のブーツで踏みしめて 「寒いね」って笑う声が ヘッドの中で反響した 行き交う人は 不思議そうに私を見るけれど この姿なら 少しだけ強くなれる気がした 賑やかな街の音 エレクトロなBGM 揺れる尻尾が 誰かの足に触れた 呼吸で曇る視界の先 きらめくイルミネーション 魔法にかかったみたい 終わらないでって願った スノー・パウ・ステップ すすきのの夜 粉雪が グリッターみたいに降り注ぐ チルなビートに 身を任せながら 私は いつもの自分に戻っていく 重なる影 遠ざかる喧騒 冬の風が 毛並みを優しく撫でるの 夜が深まって 一人、また一人と帰路へ 「またね」の合図 振る手は少し重くて 賑やかだったはずの この空間が 急に 広くなったみたいで 寂しさが 足元からじわりと這い上がる 私の本当の体温 誰にも見えないまま スノー・パウ・ステップ すすきのの夜 粉雪が グリッターみたいに降り注ぐ チルなビートに 身を任せながら 私は 少しだけ寂しく笑うの 重なる影 遠ざかる喧騒 冬の風が 私の心を揺らすの 白く吐き出した吐息が 闇に消えていく モフモフの指先 まだ少し暖かい おやすみ 札幌 おやすみ 私

