もう諦めた 人生を編集することなんて 偶然だけが 私たちに話しかける 知らない言葉で 懐かしい声で 意味を読み取るべきなのか ただ身を任せるべきなのか 記憶に残るじせい違いの言葉たち 私の未来を心配した祖母 自分の子育てを予行練習にしてると怒った息子 何代もからだの違う場所に 同じ形で浮かぶ痣 生まれるより前から 用意されていた名前 誰の身体が 誰を覚えているの 私の皮膚の下で 誰の時間が眠っているの 軽すぎて忘れそうな日々の底で レールが動く音を 愛のざわめきだと勘違いした 選ばなかった道まで ここに続いていたかもしれない 知らない土地をこきょうだと思った 場所だけが先に私を知っていた 家をつくることが決まった日に ハヤブサが戻ってきた 同じ鳥かはわからない でも同じ空を連れて 四人のじせいが はじめて揃い 同じ家に灯りをともす


