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潮風だけが知っている

V6

助手席の窓を少し開けた 海の匂いが髪をほどく 昔の写真の話をして 笑うたびに時間が戻る カーブの先にひろがる水 言いかけた言葉を飲み込んだ 夕日が海へ傾いてく 君の横顔 赤く染めて 今日が終わるのが惜しいのに 明日を少し待ち遠しく思う 名前のないこの気持ちを 潮風だけが知っている あの頃好きだった曲のこと くだらない癖まで覚えてる 「また来ようね」と君が言って 胸の奥で返事を探す 水平線に光がほどけ 最後のひと言 波に消えた 夕日が海へ沈んでく 君の笑顔を見つめたまま 帰り道ならまだ続くのに この一日が遠くなるみたい 触れそうで触れない距離に 小さなときめき灯ってる 伝えたら変わる気がして 伝えなければ消えそうで 窓に映った二人の影 並んだままで揺れていた 夕日が海へ沈んでく 君の横顔 覚えていたい さよならのあと胸に残る あたたかな寂しさを抱いて 名前のないこの気持ちが いつか恋と呼べるのかな 言えないまま笑い合って 帰り道を走っていく 潮風の匂い まだここに またねと言って 手を振った