
じつに立派な大砲である。 太くて長くて黒々と光っている。 大砲は二つの車輪の上に乗っており 牛馬で引いて移動することができる。 その大きな二つの車輪のどちらにも 頭と手足が正五角形になるような状態で 若い女が鎖で縛りつけられている。 敵国の皇族の姉妹だということだが 破れた皮衣を着せられているだけで その白い両脚はむき出しになっている。 今は車輪の上の位置に彼女たちの頭があり 豊かで長い髪が垂れ下がっているために 彼女たちの顔を見ることはできない。 だが、弾丸が発射されると、その反動で大砲が後退し いくらか車輪が回転するため 彼女たちの美しい顔を見ることができる。 そうやって顔を見ることはできるが いくら続けて弾丸が発射されても 彼女たちの悲鳴を聞くことはできない。 それが彼女たちに残された唯一の抵抗、 あるいは誇りであるらしい。

