
空回り (cover)
[Verse 1] 画面の向こうからこぼれ落ちる リボンをかけられたガラスの言葉たち 「輝かしい夜明け」「明日への架け橋」 甘い響きに胸が焼けるようさ 完璧な仕立ての幻術師たちが 書かれた通りの夢を演じきってみせる 息を吹き込まれただけのシャボン玉 空へ昇って、ただ弾けて消える 僕らはもう気づいているんだ その透き通る響きの奥の、冷たい天秤に 机の上の重たい領収書と すり減った靴底だけが、確かな今日の手触り 言葉はいつから 真実を隠すための美しいベールになったのだろう? 踏み出す足を持たない誓いなど 枯れた花束よりも虚しいだけさ [Chorus] 噛み合わない歯車が 今日も街の喧騒の中で静かに回る 熱を帯びて軋むだけで 景色は一ミリも変わらないまま 華やかな衣装の舞踏手が 誰もいない舞台で踊り続けるようなもの 哀しいほど滑稽だよ 体温のない言葉だけで続くパレードは 僕らが求めているのは、飾っておくための宝石じゃない 泥に汚れようとも、固い大地を穿つための、名もなき鍬なんだ [Verse 2] 紫煙の揺れる薄暗い部屋で 夜が白むまで語り明かしたあの頃 「世界はきっと変えられる」と 本気で信じて、この手を強く握りしめた だけどいつの間にか僕らも 諦めの理由を美しく並べるのが上手くなった 「時代が冷たい」「この箱が歪んでいる」 そう呟いては、静かにグラスを傾けるだけ あの日脈打っていたはずの情熱は 微温湯のような日々の中で眠ってしまったのか? 嘆きの歌を歌うだけなら 鳥籠の中の小鳥にだってできること 嵐の届かない窓辺から石を投げる手に、世界を揺らす魔法は宿らない 傷つくことを避けた真実など 心地よい夢物語と何も変わらないんだ [Chorus] 噛み合わない歯車が 今日も街の喧騒の中で静かに回る 熱を帯びて軋むだけで 景色は一ミリも変わらないまま 華やかな衣装の舞踏手が 誰もいない舞台で踊り続けるようなもの 哀しいほど滑稽だよ 体温のない言葉だけで続くパレードは 僕らが求めているのは、飾っておくための宝石じゃない 泥に汚れようとも、固い大地を穿つための、名もなき鍬なんだ [Bridge] 積み木でしつらえたような 決して崩れることのない無菌の城 そこで王冠を被ってみせても 本物の木枯らしが吹けば、すべて砂に還る 痛みを知ることを恐れ 窓辺から一歩も踏み出せない人々の群れ 窓ガラスの雨だれを数える暇があるなら その素手で冷たい土に触れてごらんよ 言葉は足跡の影に過ぎない 歩き出さなければ、その輪郭すら生まれない 眩しい太陽の下へ引きずり出そう その胸の奥底で微睡む、本当の願いを [Guitar Solo] [Chorus] 噛み合わない歯車が 今日も街の喧騒の中で静かに回る 熱を帯びて軋むだけで 景色は一ミリも変わらないまま 華やかな衣装の舞踏手が 誰もいない舞台で踊り続けるようなもの 哀しいほど滑稽だよ 体温のない言葉だけで続くパレードは 僕らが求めているのは、飾っておくための宝石じゃない 泥に汚れようとも、固い大地を穿つための、名もなき鍬なんだ [Outro] 美しい金箔は、とうに剥がれ落ちた 完璧な言葉を操る幻術師たちには、静かに背を向ければいい 僕たちに今必要なのは、不格好でも血の通った「一歩」だ 飾り立てた言葉を脱ぎ捨てて、額に汗を滲ませよう 止まりかけた古い歯車に、君自身の命の熱を注ぎ込むんだ それでも動かないのなら、壊してしまえばいい。僕らの手で、新しい夜明けを組み上げるために。

