「本人にじかに聞いてみるか」 ハインリヒの右手が突然光り輝いた。 「げ」 ミカエルとイシュタールがのけぞり、フリットの体にはバリヤが張られていた。 ハインリヒの手から輝きが消えている。 「おい、ここを壊すんじゃない。ロアンナさんに怒られる」 ミカエルはあわてて言っていた。 「ここよりもフリットの心配をしろ」 イシュタールが突っ込んでいる。 「やっと出てきたな」 ハインリヒが憎々しげに言っていた。 「嫉妬は見苦しいぞ」 とフリット。 「喧嘩は外でやれ。外で」 ここはフリットの家なのだが、ミカエルはここが壊れる方を心配しているようだ。 「よし、外に出ろ」 ハインリヒが立ち上がった。 「私は喧嘩なんかする気はないぞ」 とフリット。 「たまにはいいだろ。いつも仲良くじゃつまらん。ここからなら、学校の校庭でいいか。来い」 ハインリヒは消えた。 「全く……二人とも、劣勢になったら私に加勢しろよ」 フリットは立ち上がりながら言った。フリットも消えて、ミカエルとイシュタールはきょとんとした様子である。 「今の、フリットの蛇さんか?」 「みたいだなあ、面白いことになったな。行こう」 ミカエルは酒瓶を持って移動していた。 二人が行くと、校庭の4隅に光りの玉が上がり、校庭は明るくなっていた。 「しかし、ハインリヒがフリットとやりあうって、すごくないか?」 ミカエルとイシュタールは校庭の隅で並んでいる。 「考えられない組み合わせだ。ミカエルとハインリヒならやりそうだが」 「私は平和主義だ」 「ミカエルは腹が立ったら、相手の仕事を増やして嫌がらせをするくらいだもんな」 「うるさい。おっ」 ハインリヒから光りの玉がフリットめがけて飛んでいる。フリットはそれを避けていた。 「まじでやりあってるじゃないか。フリットがんばれ」 ミカエルは静かに応援しながら酒を飲んでいる。 「一体何を怒ってるんだ? 謝ればいいのか? 先に金蛇と仲良くなりすぎた。悪かったな」 フリットはむしろ偉そうに言っていた。 「お前ほんとにむかつくな」