[Verse 1] 溶けた氷柱 逃げた風 古い団扇が 笑ってる 窓の向こうで セミの声 汗が頬を つたって落ちた [Pre-Chorus 1] 僕らが守ってたもの すべて効率に飲まれて 気づけば誰も見向きしない 静かな扇風機の祈り [Chorus] 全部エアコンが奪ってった 昭和の風も 熱帯夜の詩も ボタンひとつの支配者に 逆らえずに うちわは折れた 全部エアコンが奪ってった 団地の屋上 水打つ午後も 失くした風を探しながら 今日も独り 冷気に沈む [Verse 2] 氷が溶ける 音がして 昔の夏が 夢に出る 縁側に置いた ラムネ瓶 ビー玉越しに 光が揺れた [Pre-Chorus 2] うちわの風で笑ってた あの人も どこか遠くて 温度設定ひとつで 心もすぐ 冷たくなった [Interlude] [Chorus] 全部エアコンが奪ってった 流しそうめん 夕立の匂い 麦茶のピッチャー 塩飴の味 全部まとめて 過去にした 全部エアコンが奪ってった 扇風機の羽も誇りも 誰かの背中を押す風も 音もなく消えてしまった [Bridge] それでもまだ僕は探してる 人工の風じゃ届かない場所 うちわで仰ぐ たった一瞬の 君の笑顔が 欲しくて [Final Chorus] 全部エアコンが奪ってった 夢も、希望も、縁側の午後も 昭和の影が揺れる部屋で 今日も僕は風を描いてる 全部エアコンが奪ってった それでも夏は終わらせない この手の中の小さな風で もう一度だけ 君に届け