[Intro] [Verse] 戻り始めた この街に 笑い声が響いていく 何でもない この景色が こんなにも 眩しく見えた 君と並んで 歩くだけで それだけで嬉しくて [Pre-Chorus] 失くしたくないと 願ったものが ここに残っている [Chorus] 君がいる世界で 笑っていたい ただそれをずっと 願ってた つないだ手の ぬくもりが 今もここにある どんな明日も 君となら 歩いていける [Post-Chorus] The night is over Light remains [Verse 2] なんで俺が 選ばれたのか ずっと分からなかった でも今なら ちゃんと分かる 守りたいと 願えたから 悲しいことも 苦しいことも これからまたあるだろう それでもきっと 人はまた 誰かを想える [Pre-Chorus] 弱さも 痛みも 無駄じゃなかった [Chorus] 君がいる世界を 守りたくて ここまで 歩んできた 何でもない この日々こそ 守りたかったもの 夕焼けの中 君とまた 笑えているから [Bridge] 人は弱くて 間違えて それでも 手を伸ばしていく その心が 未来を つないでいく [Final Chorus] 君がいる世界で これからも 隣で笑っていたい 遠かった あの日々も きっと意味があった 守りたかった この世界が 今ここにあるんだ これからも この先を 共に生きていこう [Post-Chorus] Never alone The world goes on [Outro] 優しい風が 街を抜けていく [Ending] 君がいる世界へ ただいま ありがとう [End] 【Episode Story】 【第26話・君のいる世界(終)】 昼下がり。街は穏やかな陽射しに包まれていた。修復の進んだ商店街。開いている店。街を行き交う人々。笑い声。あの戦いが嘘のように、世界は静かな日常を取り戻している。 その街を――主人公と幼馴染が並んで歩いていた。 自然に繋がれた手。 幼馴染が主人公を見上げる。そして、ふっと笑った。 「……なんか、不思議」 主人公が隣を見る。 「何が?」 「こうして普通に歩いてるの」 少し照れたように笑う。 「だって、少し前まで、『もう世界の終わり!』って感じだったじゃん」 主人公が苦笑する。 「まあ、それはそうだな」 幼馴染が笑う。 「しかも今、こうやってデートしてるし」 主人公が少し視線を逸らす。 「……わざわざ言うなよ」 「えー?」 楽しそうな声。 「だって、ずっとしたかったんだもん」 幼馴染は笑ったまま続ける。 「こうやって一緒に歩いたり、買い物したり、他愛のない話をしたり……」 一拍。 「あなたと、ずっとやってみたかった」 穏やかな風が吹く。 主人公は少し照れながら笑った。 「……俺も」 幼馴染が少し驚いた顔をする。 主人公は続ける。 「戦ってる時さ、こういう普通の時間が、すごく遠く感じてた」 街を見つめる。人々の笑顔。穏やかな日常。 主人公は静かに言った。 「もう戻れないかもしれないって、何回も思った」 幼馴染の表情が少し揺れる。 主人公は小さく笑った。 「だから今、こうして君と歩いてるだけで……」 少し照れくさそうに。 「なんか、夢みたいだ」 幼馴染は主人公をじっと見つめる。そして、繋いだ手をぎゅっと握った。その顔は、今まで見たことがないくらい嬉しそうな笑顔だった。まるで、ずっと張り詰めていたものが、やっとほどけたみたいに。 主人公が少し驚く。 「……どうした?」 幼馴染は笑ったまま、小さく首を振る。 「ううん」 少し照れながら。 「ただ、幸せだなって思って」 一拍。 「こうして隣にいてくれるのが」 幼馴染は続ける。 「ずっとやりたかったこと、やっとできてるんだなって思ったら……」 少し笑う。 「なんか、急に実感しちゃって」 主人公は優しく笑った。 そして、繋いだ手をそっと握り返す。 「……うん」 静かな声。 「俺も、同じだ」 二人はゆっくり歩いていく。店先を眺めたり。小さなことで笑ったり。本当に、何でもない時間。 だがその何でもない時間こそ、二人が守りたかったものだった。 その途中。店先のテレビからニュース番組の声が聞こえてきた。 『――未確認生命体事件から二ヶ月。世界各地では現在も復興支援活動が続いています――』 画面には、あの日の映像。崩壊した街。 そして――装甲の戦士。 『人々の間では、『装甲戦士ガルド』という存在が、改めて注目を集めています』 あの戦いの後。主人公と幼馴染の父、そして記者は話し合い、『ガルド』という存在を世間へ公表することを決めた。この出来事を、なかったことにはしないために。 ただし――主人公の正体だけは、明かさないという条件で。 『なお、『装甲戦士ガルド』の正体については、現在も不明のままです――』 幼馴染が少し笑う。 「記者さんの書いた記事、すごい反響らしいね」 主人公も小さく笑った。 「みたいだな」 『また、今回発見された古代遺跡や古代文明に関する研究については、現在も調査が進められています』 幼馴染が少し呆れたように笑う。 「お父さん、最近ずっと研究所にこもってるよ」 主人公が苦笑する。 「なんか目が輝いてたな」 二人が笑う。その背後で、テレビの声が静かに続いていた。 夕方。二人は街を見下ろせる高台へ来ていた。あの日。炎に包まれた街を見下ろしていた場所。だが今見えるのは――夕日に染まる穏やかな街並みだった。車が走る。人々が歩く。灯りが少しずつ点き始める。守られた世界。幼馴染が静かに呟く。 「……綺麗」 主人公は静かに頷く。 「うん」 風が吹く。主人公は街を見つめながら、小さく笑った。 「最初はさ」 幼馴染が主人公を見る。 「なんで自分なんだって思ってた」 主人公は街を見下ろしながら続ける。 「俺が選ばれた理由なんて、ずっと分からなかった」 夕日が二人を照らす。主人公は静かに空を見る。 「でも今なら分かる気がする」 幼馴染が静かに聞いている。主人公は小さく笑った。 「本気で君を守りたいって思えたからだ」 一拍。 「君がいたから」 幼馴染の目が優しく揺れる。 そして――主人公の手を、少し強く握って言った。 「……ほんとに、帰ってきてくれてよかった」 静かな声。だが、その言葉には、これまで押し込めていた想いが全部込められていた。 幼馴染は少し笑いながら続ける。 「最後、本当に怖かったんだよ。もう会えないかもしれないって、ずっと考えてた」 夕日が揺れる。 「だから今、わたしもこうして隣にいてくれるのが……」 涙をこらえるように笑う。 「すごく嬉しい!」 主人公の表情が、少しだけ崩れる。 幼馴染は続ける。 「一緒に歩いたり、笑ったり、同じ景色見たり…」 主人公を見る。 「そんな普通のことが、こんなに幸せなんだね」 主人公は静かに笑った。 そして――そっと幼馴染を引き寄せる。 幼馴染も静かに寄り添った。 風が吹く。夕空の中に、小さな光の粒が風に乗って舞った気がした。 主人公は静かに空を見る。 そして、小さく笑った。 「……見てるか?」 優しい声。幼馴染が首を傾げる。 「どうしたの?」 主人公は静かに首を振る。 「……いや」 微笑む。 「なんでもない」 夕日が、二人を優しく照らしていた。 人は、弱い。 迷いもする。 間違いもする。 傷つけ合うことだってある。 それでも―― 誰かを守りたいと願う心は、確かに存在していた。 その想いは、 恐怖を越え、 孤独を越え、 運命さえ変えていった。 「ガルド」とは何だったのか。 それはきっと―― 誰かを守りたいと願った、 その想いが生み出した、 「希望」の名前だったのかもしれない。 世界は、これからも続いていく。 悲しみも、 争いも、 きっとまたなくならない。 それでも―― 人はきっと、 誰かを想い、 手を取り合いながら、 未来へ進んでいける。 守りたいと願った心は、 これからも誰かの中で生き続けていく。 夕日が沈んでいく。 穏やかな街。 その景色を見つめながら、 二人は静かに笑っていた。 「装甲戦士ガルド」~Fin.~



