駅前の時計が 朝を告げて 白い息だけ 先にほどけた 昨夜の言葉を ポケットの中 何度も強く 握りしめてた さよならじゃないと 言えなかったけれど 歩き出す君に 小さく手を振る 届かない願いを 抱えていたのは 僕だけじゃないと 気づいていたから 春が来る前に もう一度だけ笑えたら 胸に仕舞ったその手を 温め直せるかな 君が選んだ明日を 遠くから祈っている 残された温もりだけを 抱きしめながら 通い慣れた店の角を曲がり 君が好きだった 花を見つけた 変わらないものを 探すたびに 変わりゆく僕を 認めていたんだ 春が来る前に 涙をひとつ置いていこう 喉で揺れてた「ありがとう」を 風に預けられるように 君と過ごした夜が 僕の未来を照らすから ほどけた足跡の先へ 踏み出していく もしもいつか また会えたなら あの日 君の隣で見た空が 僕の明日を変えたと 伝えたい 春が来る頃に 新しい風を迎えよう 届かなかった想いさえ 生きていく力に変えて 君の描いた明日と 僕の選ぶこの道が どこかで交わるその時は この場所で また笑おう 冬が終わる前に 忘れぬように あの夜を胸に刻んだ


