花ひらけない油彩のつぼみ器に活かされたルドンの花   永遠につぼみのままの少女の横に枯れることのないモネの庭   いつまでも雨の予感に満ちてかつて蓮だった胎内の記憶   快復の喜びいつしか退色しゴッホの薔薇も白くなる  ルノワール最期のアネモネ少しだけきっと何かがわかった  微笑みはミュシャの花束いつのまに黄金のドレス引き裂かれ  初めから囚われし六つの花解き放たれなお咎み続ける  エミール・ガレの蜻蛉になって迎え入る幽け光と朽ちぬ花々