[Verse 1] あの本能寺の朝 湯気たつ茶碗 「油断こそ余裕」って 勘違いのサイン 家臣の影 やけに細くて長い あれは忠義じゃなくて 別れの合図だったんかい 天下布武(てんかふぶ)って しゃれた判こしらえて スタンプラリーみたいに 押しまくってた手形 あの文字ひとつひとつに 燃料つめこんで わざわざ自分の首 焼き場まで運んでた [Chorus] あー ワシやらかしたな 笑うしかないな 歴史のど真ん中 地図を塗りつぶして 肝心な顔見てなかった あー ワシやらかしたな そなたの胸のうち もっと聞きゃよかった 勝ち戦(いくさ)の数よりも 「すまん」の一言 足りなんだ [Verse 2] 比叡の山 黒くなるまで囲んで 「これも革新」って 自分に言い聞かせてた 煙の向こうで 泣き声まじりの読経(どっきょう) あれがワシの未来へ かかる弔いの鐘 長政(ながまさ)との酒盛り(さかもり) 塩気(しおけ)きいた肴(さかな) 「義」と「利」の話を 笑い飛ばした晩 盃の底 きちんと覗いてたんは あやつじゃなく ワシの方やったかもしれん [Chorus] あー ワシやらかしたな 強さばっかり 磨きすぎた刀 抜いたあとの鞘の行方 誰にも預けなんだ あー ワシやらかしたな 「裏切り者」って 札(ふだ)はった指で 先に裏切ってたのは そなたの不安 見ぬふりしたワシ [Bridge] 金箔(きんぱく)の城 高く積み上げた夜 畳の目 一本一本が 目玉みたいで 「本当にこれでええんか」って あのとき小さく 胸が鳴ったのにな (あー聞こえなんだ) 茶室の隅で 湯気をただ眺めてた 「わびさび」だなんだと 語るフリして ほんまは自分の欠けたとこ よう受け入れんかっただけやろ ワシ [Chorus] あー ワシやらかしたな 変わり者ぶって ただの頑固者や 未来変えたつもりでいて 自分が変わるの いちばん後まわし あー ワシやらかしたな それでもどこかで 笑ってくれるなら 失敗だらけの武将ひとり 夜な夜な反省会 回すレコード [Outro] 湯呑み片手に そっとつぶやく 「次の世あったなら ちゃんと謝りに行こか」 その日まで このビートの上で やらかした話 何度でも繰り返すわ (あー)


