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808号室 ( room 808 )

[Intro] 夜の団地に灯る 八階の窓、風にゆれてる [Verse 1] 808号室、カーテンに穴 光がひとすじ、朝に滲む 会社辞めたのは 三ケ月前 「がんばれ」って声だけ 刺さるのはなぜ この部屋は箱舟、私は抜け殻 起きて寝て、食べて泣いて、また一日が終わった [Verse 2] 下の階の子のピアノ ドレミファソラ 正午にはカレーの匂い そっと鼻をさす エレベーターに写る、私の顔 “ふつう”のふりはもう うまくなったと思う 彼から最後にもらったLINE 未読スルーがずっと、スクリーンに沈んでる [Chorus] でも、乾いたこの街の隅っこで 誰かの咳払いが 妙に愛しくなる 理由なんてなくても、少しだけ 私はここにいてもいいって 思えた気がした [Verse 3] 老夫婦のベンチ 午後三時の夢 ポストに詰めこまれた チラシも命してる 耳障りなカラス 窓ガラス越し その鳴き声すら 今日は音に聴こえた 孤独に慣れてしまった身体 もう一度、触れてほしいって 怖くて云えないだけ [Chorus] でも、誰かの名前呼ぶ声が 階段にこだまして ふっと涙が出た 忘れられていくのも、少しずつ 悪くないと思える日が、あるなんて知らなかった [Bridge] 恋も夢も、もういらないって 何度も云い聞かせた胸の奥 なのに季節の匂いに泣きそうになる 「生きていたい」と思ってしまった [Chorus] この808号室から見える 団地の空は 今日も蒼くて 誰にも気づかれずに変わる日々を 少しずつ、私は抱きしめている [Outro] 乾いた空気の中、 私は今日も、生きてる [End]