人波の向こうで 君の声を探した 浴衣の袖が揺れて 屋台の灯りが滲む 金魚の袋みたいに 心が泳げずにいた 伝えたいことほど 簡単に言えなくて 夜空を見上げるふりで 横顔を盗んだ 花火が消える前に 君に触れられたなら この胸の痛みさえ 綺麗な音になるかな 花火が消える前に ひとつだけ願わせて 来年の同じ場所で また隣にいたい ラムネの瓶の底で ビー玉が鳴っている 近いのに遠すぎる 指先が迷ってた 大きな音に隠れて 名前を呼んだ 聞こえなくてもいい 本当は聞いてほしい 夜が白く咲いて 君の瞳に映る 花火が消える前に 勇気をひとつ灯す 震えてるこの声も 夏のせいにできるから 花火が消える前に ひとつだけ願わせて 来年の同じ場所で また隣にいたい 花火が消える前に 君に触れられたなら この胸の痛みさえ 綺麗な音になるかな 花火が消える前に 君へ渡したいもの 言葉にならないまま 涙になって光った 最後の一輪が 静かにほどけた