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緋色人形 闇夜を統べし影

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V5

[Intro] 廃屋は今も息をしていた。 夜風に軋む廊下、剥がれ落ちた壁紙に染みつく湿った匂い。 耳を澄ませば、どこからともなくすすり泣きが聞こえる──。 [Verse 1] 足音は軋む床に吸い込まれ、 影は壁を伝いながらこちらを覗いている。 閉じたはずの障子の隙間に、真紅の瞳が光った。 見上げれば天井から垂れる髪のような闇、 その奥に、小さな影が立ちすくむ。 動かぬはずの人形は、口元だけを歪めて嗤った。 [Pre-Chorus] 凍りついた空気に声が混ざる。 「ここで眠れ、ここで夢を見よ」 冷たい囁きが鼓膜を裂き、背骨を這い上がってくる。 [Chorus] 緋色人形── 夢を裂く影のアンセムよ、 すすり泣きは歌となり、この家を呑み込む。 赤く染まる視界の果て、待つのは救いか、終焉か。 [Verse 2] 枕元に立つ小さな影は、 首を傾げ、動かぬ瞳でこちらを映す。 その背後には無数の人影が連なり、笑みだけを浮かべていた。 壁は血に濡れ、畳は涙に浸り、 時間は狂ったように進み、そして戻る。 振り返るたび、同じ悪夢が繰り返される。 [Pre-Chorus] 鐘の音が狂い咲き、 すすり泣きが大合唱となり、 心臓の鼓動と同じリズムで迫ってくる。 [Chorus] 緋色人形── 血のような夢の中で踊れ。 紅に塗れた影は、終わりなきアンセムを歌い続ける。 抗うほどに赤は濃くなり、すべてを覆い尽くす。 [Bridge] 闇を裂くギターの響きが、すすり泣きを断ち切る。 だが次の瞬間、声は何倍にも重なり、壁という壁から溢れ出す。 鉄の弦は悲鳴と同化し、旋律は絶叫へと変わる。 足元に転がるのは砕けた面、 緋色に染まったその人形が再び立ち上がる。 「ここで眠れ」と、その笑みは永遠を約束した。 [Chorus] 緋色人形── 狂気の廃屋で響き渡るアンセムよ。 視界を紅に染め、夢も現も呑み込んでしまえ。 立ち尽くす影に、もはや祈りは届かない。 [Outro] ──夜は終わらない。 すすり泣きは歌となり、歌は影となり、影は夢を喰らう。 緋色に染まるこの視界の果て、 誰も覚めぬ夢が永遠に続いていく。