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薄灯(うすあかり)に濡れる

V4.5+

独り 机に揺れる灯 夜は語らぬ 白紙の夢 あざ笑う窓 すり切れた制服 影がはびこる 無音の教室 「生まれ損ない」だと ため息を織り 花の咲かぬ庭で ただ待つのみ 先生も母も こぼす愛のふり 誰にも見えぬ 心の欠片(かけら) 少女の部屋には 眼差し散らばり 「大丈夫」と呪文を唱える 飾り窓越し 彼に光る横顔に わたしの影は溶けぬまま揺れる 追いすがる声の破片(かけら)を握り 吐き捨てる「きれいごと」の海 心ごと闇に沈めたら どこかで楽に なれるだろうか 消えてしまいたい この世界(せかい)の隅 認めてほしい それすら罪 刃(やいば)はいつも わたしをなぞり 語るはずの愛も 喉の奥で焼け焦げる 恋しても 苛(さいな)む 触れたいけど許されぬ 穢れたまま 息を潜めて 教室の隅で笑っている 嘘で塗りつぶす午睡(ごすい)の午後 「好き」さえも罪 誰に咎(とが)められず 手招きもせぬ「友」の影 心の窓 きしむだけ 母の慈悲(じひ)は小石のようで 父の叱声(しかせい)、耳を切り裂く 恋する自由、他人の権利 私が私であること、罰金制? 「きれい」と言われて 笑う虚しさ 本音と嘘が どこで分かれる この身体ごと焚べてしまえたら 明日(あした)くらいは 生きていけそう 愛(あい)は重く、信仰(しんこう)は薄い 大人は誰も信じられず 月の雫(しずく)に 痛みを沈め 明けぬ夜の底で泣く 消えてしまうなら 朝陽(あさひ)もいらぬ 認めてほしい この弱さごと 刃(やいば)なぞる度 痛みが歌い 誰にも届かぬ 叫びだけ残る 「好きになれるな」 「誰も信じるな」 秘めた願いと裏腹な鼓動 綻(ほころ)ぶ感情、割れた硝子(がらす) 少女のふり、やめてしまいたい 誰もいない帰り道 影踏みながら 黙して歩く うすあかりに濡れる夢 ああ、私は わたしを赦せぬまま