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抱擁 — 帰れない焔 — [月蝕少女]

V4.5-ALL

[Intro — Rapid Low Whisper] 月が欠けてゆく夜 名をなくした村へ帰った 道はもう消えていて 灰だけが覚えていた [Verse 1 — Rapid Spoken-Sung] 屋根のない礼拝堂 黒い焔の奥 鳴らない鈴を抱いて あなたは待っていた 煤けた白い服 焦げた赤いリボン 母を呼んだままの 幼いわたしがいた 「どうして来たの」 焔より低い声 「迎えに来た」 それしか言えなかった あなたは泣いたまま笑う 「置いていったくせに」 焼けた風が吹いて あの夜が喉へ戻る [Pre-Chorus — Extreme Tight and Rising] 嫌いだった 泣いてばかりのあなたが 何も守れず 「たすけて」と叫ぶあなたが 嫌いだった だから置いてきた あなたがいなければ 強くなれると思った [Chorus — Shouting Fast Call and Response] 離して 離さない 燃えるよ ここにいる 嫌いでしょう 嫌いだった それでもなぜ もう置いていかない 離して 離さない 燃えても ここにいる あなたを置いたまま わたしも帰れなかった [Verse 2 — Extreme Faster Spoken-Sung] 剣へ伸ばした手を止め 刃を灰へ落とした 乾いた音がひとつ 欠けた月へ跳ね返った 何も持たずに入った 黒い焔のただ中へ 頬が裂け 髪が焦げ 息まで焼けていった 「来ないで あなたまで燃える」 膝をつき 腕をひらく 月はすべて隠れた [Chorus 2 — Rapidly Harder] 離して 離さない 燃えるよ 腕はほどかない 嫌いでしょう 嫌いだった それでももう 置いていかない 愛しているとは まだ言えない 許したとも まだ言えない それでも腕は ほどかない [Bridge — Extreme Rapid Build] 幼い拳が胸を打つ 何度も 何度も 背へ回らないその手の 一本の指だけが 焦げた服をつかんだ 黒い焔が叫びだす 幾千もの「たすけて」が 夜の底からあふれだし 柱を折って空を叩く 腕は焼けた 頬は濡れた それでも 離さなかった [Break — Instruments Cut] 愛しているとは 言えなかった 許したとも 言えなかった ただ腕を 緩めなかった [Whisper — Very Close] おかえり [One Breath, Distant Cracked Bell] [Post-Break — Extreme Flowing Spoken-Sung] 黒い焔が 胸のあいだで 一度だけ 息をした まだ光じゃない でももう 叫びだけじゃない 黒いまま 赤く脈を打つ 「わたしは消えるの」 「消さない」 「あなたになるの」 「ならなくていい」 「じゃあ どこへ行くの」 歩きたい方へ 戻りたくなれば 戻ればいい [Final Verse — Extreme Tight Spoken-Sung] 鈴がひび割れて鳴る あなたは腕を離れる 自分の足で立ち 灰の底を掘る 名もない種を拾う 「咲くのかな」 「わからない」 それでも灰へ 種を埋めた 土はない 水もない 灰だけが あたたかい [Final Chorus — Rapid Open Melody] 一歩目は同じ 二歩目も同じ 三歩目でふたりは 違う朝を選んだ 帰れなくても 朝へ 帰れなくても 朝へ 同じものにはならなくていい それぞれの息で歩けばいい 帰れなくても 朝へ 帰れなくても 朝へ 置いていかない 消してしまわない 帰れなくても 朝へ [Outro — Soft Spoken-Sung] 月蝕が終わる 東の空が白む 「あなたは帰れるの」 答えられず 剣を拾わず 朝へ歩いた 背後で鈴が 一度だけ鳴った 種の下で 焔が息をしていた 灰の下は まだ あたたかかった