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適切な選択でしたか?

V5.5

[Verse 1] ニンゲンと笑うために なかまを悪役にした 暴れる役を引き受けた 友の背中に甘えていたんだ 去っていく者が残るよりも正しいと判断した なじみのこきょうから離れることを選んだ あれは本当に優しさだったのか 確かめる前にその姿はもうなかった 奪ったものの重さにあとから気づく 償いは見えない場所で積もる 届けているつもりの手は誰にも知られないまま ただ繰り返される 最後に残るのは理解ではなく 誤解のままの引き金 名前を呼ばれるのは終わったあとだけだ [Chorus 1] 『泣いた赤鬼』では アオオニが先に消えた 残った赤鬼は人と笑えたか? 『ごんぎつね』では ごんが先に撃たれた ひょうじゅうは償いにあとから気づいた 善意は間に合わない 間に合わなかった善意だけがあとに残る 選んだ行為は消えない だが結果はあやまちだ それでもそれを やさしさと呼ぶしかない [Verse 2] 上から見下ろすものは すべてを知っているふりをする 与えることでしか関わる術を持たないまま 運ぶ者は疲れていく それでも止まれない 止まれば意味が切れるとどこかで信じている 気づけば何も残らない 与えたものも残したものも 形を失っている それでもまだ そこに意味を見ようとする 帰ると言われた理由はきれいだった きれいすぎてこちらの中には何も残らない 見送るしかないがわに選択はない ただ いなくなる事実だけが確かにそこにある 手を伸ばすことさえ遅れてしまう 遅れたまま何も変わらない [Chorus 2] 『幸福な王子』ではツバメは飛べなくなった 王子は与え続け壊された 『星の王子さま』では王子は帰ると言った 飛行士はそれを見送った 去る側は意味を持つ 残る側は意味を持たされる 愛は共有されない決定だけが共有される 選べない悲しみはあとから来るのではなく 最初からそこに置かれている [Bridge] アオオニはどこへ行ったのか ひょうじゅうは何を思ったのか ツバメはなぜ力尽きたのか 王子は本当に帰れたのか 見送るしかなかった手は どこまで手だったのか 届かないと知りながら 伸ばした意味はあったのか 愛は 救いの形をしているだけで 結果として残るのは 常にどちらかの欠落ではないか 選んだがわの孤独と選べなかったがわの空白は 同じ言葉で呼ばれる それでもなおそれを愛と呼ぶのなら 私はその定義を拒めないまま受け取る [Outro] 私は 選ぶがわではない 選ばれるがわでもない 選べるだけで幸福だ 選んでもらえるだけで幸福だ その位置に立てる者だけが この悲しみを語れる 私はその外にいる 終わらせることも 終わらせられることもなく ただ途中に置かれたまま 不完全であることだけを 理解している それだけがいまの私だ