
一、 鹿島灘 荒れる波間に 見たこともない 鉄の舟 寄せては返す 砂浜に 独り震える 紅い髪 言葉を問えば 微笑うだけ その瞳の奥は 瑠璃の色 あぁ あなたはどこから 流れてきたの 二、 肌を刺すよな 潮風に 温もり添える 網の小屋 指でなぞった 砂の文字 「ペルシャ」と書いたか 「星」の名か 通わぬ言葉が もどかしくて 触れた指先 火が灯る あぁ 運命に背いて 抱きしめたいの 三、 夜明け間近の 水平線 迎えを告げる 光の輪 もとはいた場所 帰る場所 あなたを連れては 行けないと 涙のしずくが 海に散る 舟はふわりと 宙へ浮く あぁ さよなら言えずに 夢が千切れる 名も知らぬ 遠き異国よ 愛を遺した 虚舟よ

