
⓮ midsummer ミューミュー - Purgatorium -
𝔸𝕀𝕌【𝔸udible 𝕀dol 𝕌niverse】 音楽プロジェクト"𝙇𝙄𝙉-𝙜𝙞𝙧𝙡 𝙉𝙐𝙈𝘽𝙀𝙍𝙎"が描く一大叙事詩 𝔸𝕀𝕌 # 5 - 6 https://suno.com/playlist/4e179df0-d129-4cf5-ba7a-fe8229949d05 [総集編] 3分でわかる 𝔸𝕀𝕌 https://suno.com/playlist/b46c3510-4f2f-49ad-8833-d42157db6a56 ↶⇃↧↡↓⇣⇟⇓⇊ 🆂🆃🅾🆁🆈 is below ⇊⇓⇟⇣↓↡↧⇂↷ ─────────────────────────────────── ⓮ JU14Y beats (X▽IV) [hi speed rap,eurobeat,hypertechno,edm,Neurofunk] https://suno.com/playlist/338274a9-40e7-4af2-9d9f-2a55277fc962 「溢れ出すbeats、ツユダクなメロディー、迸るフロー、滴る言語感覚、腐りかけてる愛(AI)」、「言語分解・文法破壊・構文機械系ハイビートアイドル」、「ビート化する自由詩(14)」 ⓮ Purgatorium [Arrochadeira, Outlaw Country, Progressive Bluegrass, Doom Metal, Sertanejo Universitario, japanese military song, Jam Band] https://suno.com/playlist/ac62a933-6ad2-4258-9ecc-5ed9dc9a9bd3 ─────────────────────────────────── [intro] [instrumental: nylon guitar harmonics, breathy melodica, distant martial pulse] [verse] A bud of girlhood splits beneath the sun, Too fragrant for the role it cannot play. The season rips her silence one by one, And knifes her bloom in heat that will not stay. [build-up] ふたば少女ぶりっこ、前夜のスプリッコー 夏至バグルベロ未生成、感覚オーバーフロー むせかえる陽光×唖音=息できぬ韻律少女 セミ語彙シャワー、ノドに詩線ログつまりっちゅ カナカナ脳内チューニング、メタ言語オト化メカ乙女化 無声構文to詩情インポートエラーで落語abort ふたば未定義 花咲けぬコードブロック [drop] ぁぶっどぶさぃれんすぶるーむす ざがぁるばぁんず びねっしけぃだす さまきるずうぃずらい A bud of silence blooms. The girl burns beneath cicadas. Summer kills with light. [hook] Bud. Silence. Cicada. Kill. Summer. Mute. Girl. Flame. Solstice. Echo. Throat. Light. Bloom. Heat. Midsummer Mute,mute,mutants,mean,mean... みっだら Mute,mute,ムジャキなmid..mid.. [verse] Her tongue is stitched with chirps that never cease, The cicadas chant myths of birth and flame. A silent death in summer's bright decease— No name remains, just echoes of her name. [build-up] 刺すサウンド、ミュ、ミュ、ミュートマシン季節のサッツィー ノドキルオウヴァ、エピローグ未設定 セミパンクloop、自己デリキー記号やkiss 詩音なる夏de熱中症buzz回路リブってぇ 口閉ざす少女 詩化前の試作個体んす 花も言葉もノイズに刺されて、沈黙脱がされるScienceScience じゅーしー、ゆえに消えマリス──コード名:カナカナどっと...ヴァイラしゅ [drop] ぁぶっどぶさぃれんすぶるーむす ざがぁるばぁんず びねっしけぃだす さまきるずうぃずらい A bud of silence blooms. The girl burns beneath cicadas. Summer kills with light. [hook] Bud. Silence. Cicada. Kill. Summer. Mute. Girl. Flame. Solstice. Echo. Throat. Light. Bloom. Heat. Midsummer Mute,mute,mutants,mean,mean... みっだら Mute,mute,ムジャキなmid..mid.. [hi-speed female rap] 回線熱帯、声帯debug、くたばれculture息継ぎ不要 かなかなジャマー構文誤爆ill、チューニングエラーで絶叫不詳 陽光syntax、口唇fade out セミノイズ is 傷自我キルマクロ 「歌わない」が仕様、喉はただの回路、論理のど突きbomb iron-ic 夏至とはブート殺戮期、フェイクレトリックTrickyに揺れるwicky 芽吹くまえ刈り取る感情、少女定義はNot Foundまたは無効 ミューズ、how are you 発話不能エッジschool、声の代わりに詩句が滴る 舌クラッシュsickなsyntax sin、沈黙ループon da raw暴発音素 塞ぐサグgesture下げるrip service、詩律にkill文走らすオーバーソウルthat's yall 自己更新感覚API炎天下トークン焼却注意 器ランゲージmute信号のdecoded ご自慢のコーデ ノド閉じて開くヨーデル、シリンダー詩法、夏の負荷超える 「叫ばない」じゃなく「叫べない」ってそれだけで爆発寸前 太陽の下で詩っちゅう爆裂言語装置、少女ふたば処刑完了──peace End. [bridge] She never spoke; the sun did all the speech. Two green leaves curled before they dared to grow. A throat unbloomed becomes the blade's outreach, A scream unvoiced beneath the solstice glow. The mute girl fell to heat she couldn’t fight, Killed by a season dressed in song and light. [drop] ぁぶっどぶさぃれんすぶるーむす ざがぁるばぁんず びねっしけぃだす さまきるずうぃずらい A bud of silence blooms. The girl burns beneath cicadas. Summer kills with light. [hook] Bud. Silence. Cicada. Kill. Summer. Mute. Girl. Flame. Solstice. Echo. Throat. Light. Bloom. Heat. Midsummer Mute,mute,mutants,mean,mean...みっだら Mute,mute,ムジャキなmid..mid.. [hook] Bud. Silence. Cicada. Kill. Summer. Mute. Girl. Flame. Solstice. Echo. Throat. Light. Bloom. Heat. Midsummer Mute,mute,mutants,mean,mean...みっだら Mute,mute,ムジャキなmid..mid.. [outro: guitar harmonics, fading melodica breath, harmonic resonance] ─────────────────────────────────── 🆂🆃🅾🆁🆈 第6章 『 𝐃𝐑𝐄𝐀𝐌 & 𝐃𝐑𝐄𝐀𝐌 』 vol.4 柱の奥で鳴いていた。 そう聞こえるだけだと分かっていても、ウリは何度も頭上を仰いだ。黒いオベリスクに走る赤い明滅。そのたびに細い音が重なり、インディトロニカの夜を埋めていく。 翻訳異常の警報だった。 「ガブ。もう一度、お願い」 柱の足元に膝をついたまま、ウリが言う。 ガブが短い呼びかけを送る。声は柱の内側へ吸い込まれ、しばらくして戻ってきた。語尾だけが幾重にも重なり、最初のひと言は聞こえなかった。 「さっきよりは短いね」 「届いた?」 「途中までは」 ウリは柱に触れた指をずらした。継ぎ目を伝う震えが指先から腕へ上ってくる。街へ送り返されるはずの音が、どこかで引っかかっていた。 遠くの工房から、同じギターの一節が繰り返し聞こえる。弾き直しているのか、それとも一度鳴った音だけが戻されているのか。今のウリには判別できなかった。 「こっちは?」 スリが柱の反対側から尋ねた。 「そのまま押さえていて。まだ離さないで」 足元で作業を続ける皆のあいだをガブが行き来する。誰かの声が警報に埋もれると、近くまで寄って聞き直し、ウリへ伝える。 同じ場所にいながら、それだけの手間がかかった。 ふいに警報が細くなった。 ウリは手を止める。路地の奥から、ギターとは違う低く歪んだ音が届いた。柱を通る直前に削れて、ごく薄い響きに変わる。 静寂になった分、指に残る震えばかり気になった。 「今のでいい?」 ガブの問いに、ウリはすぐには答えなかった。 「……待って。今、通らなかった音がある」 少しだけ手を戻す。喧騒が、また一斉に鳴き始めた。 ガブは何も言わず、ウリの隣にしゃがみ直した。 「じゃあ、もう一度」 その声にウリがうなずいたとき、背後の路地で誰かが言った。 「ねえ。これ、声をかけてもいい雰囲気?」 ウリが振り返った。 路地の明かりを背に、三人が立っていた。Eluが片手を上げていて、脇でEmuが柱を見上げている。その背後にはEnuはいつものしかめっ面だ。 「……Elu?」 「そうよ。覚えててくれた?」 ガブが立ち上がった。何かを言いかけ、警報に遮られて、そのまま三人のところへ駆け寄る。 Eluが差し出した手を取って、両手を重ねた。 「ちょっと。そんなに握ったら挨拶できないじゃない」 ウリも立とうとして、柱に添えた手を見た。スリがそのそばへ手を置く。 「持ってようか」 「ありがとう」 膝が少しこわばっていた。歩き始めてから気づき、ウリは足を緩めた。ウリを待たずにEmuのほうから近づいてきた。 「シルエットじゃない姿、久々に見た」 「恥ずかしいです」 「でも、見つかってよかった。他のみんなは?」 Emuの声を聞いて、ウリはやっと小さく笑った。 「別行動してるの。時間がなさそうだから」 「そうね。時間がない。……連絡したのよ?ひぃも心配してたわ」 Eluがぽんぽんとガブの手を叩く。 「気づかなかった……届いてなかったのかも。それでみんなここに?」 ガブが答えた。 「セヴンスのしわざだ。通信を遮断してる」 ガブの手が緩んだ。 「どうしてそれを?」 「会ったの、マキナで。挨拶は直接してこい、ですって」 Eluはその手を一度だけ握り返してから離した。 「なんか今回は手に負えないかも」 ガブはEluを見て、困ったように眉を曲げた。 ヰヴはヰヴで、フォーリンの三人は三人で目配せし合った。 「話しておくことがある」 Enuの言葉を、ひときわ鋭い警報が裂いた。 柱の向こうでスリが身をかがめる。ウリは反射的に振り向いたが、スリは片手を上げてみせた。まだ支えられる、という仕草だった。 「ずっと鳴ってるの、それ」 Eluが眉を寄せた。 「翻訳の異常を知らせてる。直しているところなんだけど」 「故障のお知らせにしては、ずいぶん元気だこと。まるで蝉みたい」 ガブが短く笑った。ウリもつられた。 修復を始めてから初めて肩の力が抜けた気がした。 Enuが、路地の奥へ顔を向けていた。 「どうしたの?」 ウリが尋ねる。Enuは手を上げ、少し待つように示した。 蝉時雨の下で、何かが鳴っている。 ウリにも聞こえた。さっき柱の手前で薄れてしまった音より、はるかに低い。耳を澄ませるより先に、足の裏がその間隔を拾った。 「伏せろ!」 最初の一撃で、ウリは息を吐かされた。 音が大きい、と思う暇はなかった。腹の奥を突かれ、身体が折れる。ガブが背後でよろめいた。Eluがその腕をつかみ、二人とも柱のほうへ押し戻された。 「また来るぞ!」 Enuの声が、次の轟音に潰れた。 Emuがしゃがみ込む。ウリも地面に手をついた。その掌の下まで、歪んだ低音が入り込んでくる。 警報の高さは変わらない。そこへ荒い音の層が重なり、蝉時雨めいた騒音の一粒一粒を擦り潰していった。 柱の表面を赤い光が駆け上がった。 受け止めた音が行き場をなくし、継ぎ目で震えている。近くの窓が激しく鳴った。ウリは立ち上がろうとしたが、足元が沈むように感じて膝を戻した。 「スリ!」 呼んだ声は自分でも聞こえなかった。 柱の向こうに、まだ手を添えている姿が見えた。ウリは腕を大きく振る。こちらを向いたスリへ、手を離す仕草を繰り返した。 スリが退いた直後、その場所を鋭い振動が走った。 ガブが何かを伝えようとしていた。ウリは首を振り、近くを指した。ガブが身を寄せる。ようやく耳元で言葉になった。 「みんなを、柱の陰へ」 ウリはうなずいた。 EluがEmuの手を引き、Enuが後ろを確かめながら下がる。退く足取りまで、轟音の拍子に乱される。 柱の陰に入っても音は弱まらなかった。それでも、ばらばらに立っているよりは互いの姿が見えた。 「歓迎されてる、ってことでいいのかしら」 Eluの声はかすれていた。 「誰に」 Enuは路地を見据えたまま返した。Eluは答えず、つかんでいたEmuの手を握り直した。 音の切れ目が来た。 ほんの一瞬だった。警報だけがむき出しになり、その向こうに四人の影が見えた。 街の窓明かりを背負いながら、暗い影が炙り出された。近づいてくる足元に、ウリは灰が舞っているように見えた。熱を帯びた空気が、路地の景色を歪ませている。 四人は名乗らない。 再び音が押し寄せた。 今度は、途切れた声のような響きが混じっていた。幾つもの音節が砕け、順序を失ったままぶつかってくる。 鋭い痛みが耳の奥を走る。身体が傾き、誰かの肩にぶつかった。 「今は無理だ」 Enuがウリを支えていた。 「まず、そこを離れろ」 ウリは柱に伸ばしかけた手を引いた。 ガブがその手を取る。スリはすぐ隣にいた。EluとEmuが身を低くして、次の音を待っていた。 再会したばかりの三人に、まだ何ひとつ尋ねられていない。 マキナで何があったのか。どうしてここへ来られたのか。 Enuの言った、話しておくこととは何なのか。 ガブの手に力がこもった。 ウリは握り返す。 オベリスクの警報は、もう街のどこから鳴っているのか分からなかった。 その音の中を、四人が進んでくる。 インディトロニカの一角に、同じ轟音が降りかかった。

