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再結晶~VOLⅠ#08~

割れたガラス越しに 朝がほどける 欠けの輪郭だけが きれいに光る つよがりの殻で 心を包んで 触れた指先まで 冬にしていた 君は何も急がせず 湯気みたいにそばにいて 「痛いままでいいよ」と 小さくうなずく 正しさよりも 温度がいる 言い訳よりも **角度(むき)**を合わせたい 沈黙の器に 涙を一滴 熱が少しずつ 形を変える 再結晶 ほどけて結ぶ 砕けた心の粒が 新しい面(フェイス)を持つ 心 × エネルギー(エネシン)= 灯る回路 傷跡も模様にして 君へと届く 思い出の欠片が 足もとで鳴る 拾い上げるたび 冷たさが減る 君が差し出す **湯のみ(あたたかいお茶)**に 震えごと預けたら 氷の中に 流れる水が見えた 急がないことが 前進になる 「平気」と言えない夜を 抱いたままで 拍をひとつ 深呼吸ひとつ この温度なら やり直せる 再結晶 やわらかく強く 割れた理由を越えて 今の私を選ぶ 心 × エネルギー(エネシン)= 灯台の合図 暗さの中で 光る道筋 (無音の一拍) 欠けを見せ合うと 輪になる 触れない距離でも 守れることがある (無音) 「聞いてるよ」——その一言が 冷えた世界に 春を連れてくる 再結晶 名前を変えて 昨日の涙が 今日の透明になる 割れ目を縫うように 私たちは進む 心 × エネルギー(エネシン)= 変わる世界 痛みを抱いたまま やさしさに変えて 新しい面で 君を映す 湯気が細くのぼって 空にほどける まだ薄いけれど この光で歩いていく