
煙は静かに 天へとのぼる 白い指が 梁をなぞる 鈍い器には 火種が宿り 黙した金属 朱へと変わる 杯を満たす 夜のしずく 古い誓文 かすれた跡 息を整え 手をかざせば 炎は深く 芯まで届く 灰をまとった アルタールよ 沈む光を もう一度継げ 傷んだ祈りを 赤くたぎらせ 朝なき空へ しるしを刻め 石の祭壇 冷えたままで まだ見ぬ熱を 待ち続ける 鐘の余韻が 壁を揺らして 眠る過去にも 影を与える 捧ぐべきは 言葉じゃない 燃え残る残滓 かすかな芯 沈黙の奥 揺れる火だけ 今も静かに 脈打っている 灰をまとった アルタールよ 沈む光を もう一度継げ 古びた祈りを 赤くたぎらせ 閉ざした夜へ しるしを刻め 焼くためでなく 選ぶための火 裁くように 熱はただ満ちる 灰をまとった アルタールよ 尽きぬ火だけを たしかに守れ 鈍い世界を 赤く照らして 次の典礼へ 息をつないで

