
[Intro] 今宵の幕が静かに上がる 仮面をつけた少女たちが 真実を舞い歌う [Narration] 中世のデンマーク。すべては崩れかけている。 王子ハムレットの父は謎の死を遂げ、母はすぐ再婚。 王座につき、母と再婚したのは叔父のクローディアスだった。 父の亡霊に、殺人であったと告げられ ハムレットは真実を探るため、狂気を装う。 信じていた者たちが次々離れ、 愛も友情も、虚ろに見えてくる。 そのとき、心に浮かんだのは――。 [Verse] 生きるべきか、死すべきか――それが問題だ。 運命の矢弾に耐えるか、苦難に立ち向かうべきか。 いっそ死の眠りにつくか―― ああ、反省はいつも人を臆病にしてしまう。 [Narration] ハムレットは、愛しいオフィーリアにさえ狂気を向けた。 彼女の父ポローニアスと叔父クローディアスによって ハムレットの監視役を担わされていたのである。 [Verse] お前の美しい顔は偽りと媚びの仮面。 その裏に何が隠れているのか。 純粋な心を装い、ふしだらな魂を宿す者よ。 尼寺へ行け! 尼寺へ! [Narration] 真実にたどり着くため、ハムレットは 父の亡霊から聞いた死の場面を 旅芸人に演じさせることにした。 演劇「ゴンザーゴ殺し」が宮廷で始まる。 王が耳に毒を注がれる場面で、叔父の クローディアスは動揺し立ち上がった。 ハムレットは確信する。 ハムレットの心は荒れ狂い、母と会ったとき 部屋の壁掛けの後ろで様子を探っていた ポローニアスを殺めてしまう。 王は恐れ、ハムレットをイングランドへ追放した。 ハムレットを処刑せよとのイングランド王への秘密の親書とともに。 港へ向かう途中、王子は北の戦場へ向かう ノルウェーの軍隊を見る。 [Verse] 見るもの、聞くものが俺を責める 小さな土地のために命懸ける 二万もの兵士。 それに比べ、自分は口先だけ。 恥を知れ! もうどんな残忍なことも恐れまい! [Narration] ハムレットは船の航海中、 秘密の親書を見つけ、なんとか帰国する。 城に戻る途中、ハムレットは墓地に立ち寄り、 父の死の真相や本心を伝えていた親友のホレーシオに会う。 そこに王や王妃が見守るなか、 父ポローニアスの死で精神を病み、小川に沈んだ オフィーリアの棺が運ばれる。 穴の中にまで妹に付き添い、涙をこらえる兄のレイアティーズ ハムレットも思わず、墓穴に飛び込む。 レイアティーズは、ハムレットに怒りで詰め寄った。 ハムレットも譲らない。 [Verse] 私は彼女を、四万人の兄弟より深く愛した。 なぜ、彼女の墓の中で争うのか? [Narration] 王の兵士にレイアティーズから引き離された、 ハムレットは城に戻り、ホレーシオに帰国までの一部始終を語った。 そこへ王と王妃の使いから、二人の仲直りのためと 剣術の賭け試合が持ちかけられ、 ハムレットは引き受けた。 王と王妃、廷臣たちが見守るなか 日本の剣が用意される。 一本の切っ先には毒。 ハムレットへの杯にも毒。 王とレイアティーズの企みだった。 試合はハムレットが優勢で進める 王妃ガートルードは、 息子の幸運を祈り毒杯に口をつける。 王が止めようとしたが、遅かった。 試合は続く [Verse] レイアティーズ、お前は本気でやっていない。 力の限り 突いてこい! [Narration] 三回目が終わったとき、 レイアティーズは背後からの一撃で、 ハムレットに傷を負わせる。 傷は小さいが、毒は体内に染み込んだ。 ハムレットは逆上して乱戦になる その中、剣は取り違えられ ハムレットの手に渡った毒の剣で レイアティーズは深手を負う。 王妃が倒れ、息絶えたのを見て ハムレットは問い詰めた。 レイアティーズは「天罰か」と語り、 たくらみのすべてを告白して息絶える。 ハムレットは怒りに燃えると 王に剣を突き立て、 さらに毒の杯の残りを 彼の口に注いだ。 だがハムレットも毒が回り倒れる。 [Verse] 真の友 ホレーシオ…。 私は死ぬ……。 だが君は生きて語り伝えてくれ。 この真実を皆の納得のいくようありのままに。 [Outro] 舞台に散った命の火花が 仮面を脱いだ少女たちを照らす 願わくば―― 死は終わりではなく、 人が何者であったかを語る静けさであれ。

