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ドラマの続き

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V6

茜色に染まる アントワープ大聖堂 スーツケースを引いて やっとたどり着いた フランダースの犬の 有名なラストシーン キリスト降架(こうか)の絵の前で 動かなくなったパトラッシュ 少し疲れたと重なるように 横たわった少年ネロ 天使たちが二人を 優しく天へ導いた あの場所 ベルギーの空を見上げる オープンカフェテラス コーヒーを飲みながら 通りに目を向ける 歴史を感じる 石造りの建物 聴こえてくる異国の言葉 ちぢれ毛の少年が鳴らす アコーディオンの音 楽しそうに笑い合う親子 腰に手を回す恋人たち 聞き慣れない言葉の中で なぜか懐かしく思えた 遠い街の 知らない空に 夕暮れが 降りてくる 人は誰も 誰かのために 生きてゆくのかもしれない 言葉さえも 違う場所で 同じように 笑う人 愛すること 愛されること それだけは 変わらない あれから何年もたち ちぢれ毛のあの少年は もうあの教会の前で 奏でていないだろう でも青年になり恋をして 好きな人の前で お気に入りの曲を 聴かせたりしたのだろう 映画のシーンのような 切り取られた風景には 見えないドラマの 続きが広がっている 遠い街の 知らない空に 太陽が 昇ってくる 人は誰も 誰かのために 何かを残していくんだ 愛すること 愛されること それだけは 変わらない