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ヒガンバナ

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V6

彼岸花が咲いた 坂道の向こうまで まだ明るい午後を赤く染めながら 夏の名残を背中に残したままで 吹き抜ける風だけ先に涼しくなった 伸びていく影には追いつけないから ゆっくり歩こう 今日は急がなくていい 遠くで鳴いていた蝉も少なくなって 聞こえる音まで少しずつ変わっていった 彼岸花が揺れる 細い道の両側で 高くなった空を見上げて歩いていこう 彼岸花が揺れる 夕暮れにはまだ早い 帰るには惜しいな こんな晴れた秋の日は 昨日よりも少し日の入りが早くなり 白い雲の形も細く長く流れてる 日向なら暑くて日陰なら涼しくて どっちつかずなのも今だけなら悪くない 曲がり角を越えた先まで続いていた 誰が並べたわけでもない赤い花でした 季節が変わるたび景色まで変わるなら 見慣れたこの道も何度だって歩けそうでした 彼岸花が揺れる 線路沿いの空の下 少し冷えた風が髪を抜けて走っていく 彼岸花が揺れる 昨日よりも赤く見える 遠回りしていこう まだ陽は残っているから 長袖にはまだ少し早くて 半袖だけでは夕方が寒くて 迷いながら歩くこんな時期を 今年もちゃんと楽しんでいたい 秋になったと言い切れないな 秋になったと言い切れないな まだ夏だとも言い切れないな だからさ 彼岸花が咲いた 坂道の向こうまで 澄んできた青空を眺めて歩いていこう 彼岸花が揺れる 細い道の両側で もう少し先まで 今日の風と行ってみよう