Song Cover Image

波紋の先で【装甲戦士ガルド05】

+ Show full styles
V5

[Intro] 夜は静かで 何もなかった顔をしている [Verse] 焼けた匂いがまだ残る道 誰もがもう忘れたふりをする 報告書の外で続いてる音 聞こえないならそれでいい [Verse] 戻れたことに息をついた 間に合ったそれだけで でも胸の奥消えない影 また来るそんな気がして [Pre-Chorus] 怖さより先に浮かんだのは 逃げ遅れる誰かの顔 [Drop] 正しさじゃない理由もない それでも止めなきゃいけない 気がした 選んだわけじゃないけれど 見過ごせなくなっただけ 自分が選んだ答え 振り返らずに進んだだけ 大切な人の笑顔を 奪わせたくない 今の俺の強さだった [Verse] 普通でいたいそう思うほど 遠ざかっていく足音 もう戻れないそれは分かってる それでも止まれない [Pre-Chorus] 君の笑顔を守るために この街もこの夜も 全部守らなきゃ いけない気がした [Drop] 選んだわけじゃないけれど 失うかもしれない未来を知ってしまった 見過ごせなくなっただけ それが俺の答え [Break] [Bridge] 誰のためか分からなくなる それでも装甲は応える 君の顔も 知らない誰かも 同じ夜に立っている 一人だけじゃなかった 守りたい人が増えてく その重さを抱えながら 俺は歩き出す [Breakdown] 戻れない...分かってる... それでも...それでも... [Final Drop] 一歩だけ前に出る それがどこへ続いても 戻れなくても構わない ただ終わらせない 君のいるこの世界を 守るために 装甲を纏い立ち続ける それが俺の選んだ道 世界のためでもない ただ目の前の誰かが 同じ恐怖に晒される その未来を見過ごせない [Outro] 俺はまだ 名前を持たないまま 歩き出す また明日 どこかで 大切な人の 笑顔を 奪わせないために [End] 【Episode Story】 【第5話・波紋の先で】 街に残ったのは、焼け焦げた跡と、説明のつかない記録だけだった。 事件は「原因不明の異常事案」として処理され、人々は少しずつ日常へ戻っていく。 だが、すべてが元に戻ったわけではない。研究所では、遺跡から持ち帰られた資料の再解析が始まっていた。 考古学者であり、幼馴染の父でもある彼は、古い石板の文字を何度もなぞる。 「…オルディア」 かつて遺跡で見つかった断片的な記述。支配、上位、選別。人類とは異なる視点で世界を語る存在の名。 彼は、この名称と最近の異形の出現に関連があると判断し、警察にも情報を共有した。遺跡、異変。その点と点が、ゆっくり線になり始めていた。 そして、幼馴染は、あの夜の出来事を思い返していた。異形の存在に襲われた夜――確かに恐怖はあった。 だが、それ以上に記憶に焼き付いているのは、「仮面の存在」だった。自分を守ってくれた姿。 不思議なことに、恐怖よりも先に残ったのは、「初めて会った気がしない」「どこか安心できた」という感覚だった。 このことは、考古学者である父にも、幼馴染の彼にも話している。父は表情を曇らせ、危険な目に遭ったことを強く案じていた。 彼は、言葉少なに話を聞きながら、何かを考え込んでいるようだった。 彼女は空を見上げる。あの仮面の存在がいる限り、大丈夫だと。理由の分からない確信を、どこかで抱いていた。 一方、街では別の視線が動いていた。今回の異変を調べている、一人の記者だ。 現場で撮られた写真、集めた証言。「何かがいた」「でも、大きな被害は出ていない」「不思議と、逃げる時間があった」「仮面のような存在が、間に入った気がする」 夜、記者は再び現場付近を歩いていた。静まり返った路地。その奥で、空気がわずかに揺らぐ。闇の中に、人の形を思わせる「何か」が浮かび上がる。――オルディア。そう呼ばれている存在の一つだ。立ち止まった瞬間、足元がもつれ、距離感が曖昧になる。 そのとき、金属音が静かに響いた。装甲に包まれた存在が、記者の前に立っていた。 仮面に覆われたその姿は、何も語らない。短い対峙ののち、気配は薄れ、路地には静けさが戻る。 記者はその場に座り込み、遠ざかる背中を見つめていた。 装甲戦士ガルドは、静かにその場を離れる。なぜ、また変身したのか。答えは単純だった。幼馴染だけではない。 名前も知らない誰かが、同じ恐怖にさらされる。その未来を、見過ごせなくなっていた。 装甲戦士ガルドは、もう一人のためだけの存在ではなくなりつつあった🛡️🔥 【補足】 本作の時系列は、第4話 → 第1話(同時刻に起きた戦闘)その数日後の出来事が、第5話となります。前回の異変の余韻が残る中、第5話では、その後のガルドの続いていく選択と新たな出会いが描かれています🛡️🔥