[Intro] 波の音だけ 少し上げて 今日は言葉を 少し下げて 夕日ステーション 何も起きない日を 君と見てる 連休なのに なにもしなかった 画面の向こうじゃ 事件ばっかだった 黒い服の誰かに追われるより 同じ毛布で だらけていたい 「ただいま」ひとつで 部屋がほどける うまく埋まらない隙間もほどける 白クマ 恐竜 小さなドット くだらない話が 今日のスポット 海まで来たら 考えなくていい 濡れた砂だけ 足裏に近い 波の反復 オレンジの線 君が黙るたび 静かになる世界 今日の一次資料 砂の冷たさ 君の体温 加工する前の光を ふたりの目だけで 受け取ろう 夕日ステーション 肩を重ねて 海を見てる 何も起きない それがいい 君といる日は それでいい ピンぼけの顔 ブレた指先 笑って消えた 四角い写真 完成しない花束に 今日の一輪を また足していく スマホを向けたら 風に負けて 半分フレームの外へ逃げて 撮り直す前に また笑って ちゃんとした写真は ひとつもなくて でもそのほうが 僕らに似てる 整う前から もう愛してる 誰かの正解じゃ拾えない 君だけが見つけた 海の色みたい 光の道が 岸まで伸びる 帰りたくないが 水面で揺れる 君の髪から 潮の匂い 近くで呼吸が ゆっくり混じる 「ずっと」なんて大きな言葉も 今日の隣なら 少し信じられる 永遠を誓うより 明日のぶん 小さな花を また選んでいく もし心が 遠くへ行っても 波の音まで 戻っておいで ここに座って 何も話さず 同じ夕日を 半分ずつ 君を照らすためじゃなく 冷えたところを あたためたい 僕を呼ぶその声だけで 僕の中にも 朝が来る 夕日ステーション 肩を重ねて 海を見てる 何も起きない それでいい 君といるから それがいい ピンぼけの夜 ブレた未来 笑っていれば たぶん大丈夫 完成しない花束に 明日も一輪を また足していく 夕日ステーション 言葉がなくても つながってる 波が消してく 足跡のあと 新しいふたりで また歩いてく 今日の一輪も ちゃんと僕たちのだよ ……おかえり、今日も


