
黒い花が咲いた 白い盤の隅で 月だけが知っていた 最後の手を 白い石を並べて 綺麗な顔をしていた その指先の迷いまで 私はもう見ていた アネモネは揺れても 期待なんて咲かせない 赤い椿が落ちる音で 夜は少し黙った 氷の上を歩くなら 靴音くらい隠してよ 勝てると思ったその顔が いちばん分かりやすい 薄氷の下で 黒い水が笑う 割れる場所なら あなたより先に知っていた Black turns white White falls down 夜が盤面を返していく Bloom under ice Frozen flower 触れた嘘だけ枯れていく 笑っていただけの女を 甘く見たなら終わり 最後の角を取るまでは 黙って微笑んでいてあげる Black turns white White falls down 氷花のオセロ 月下美人は一夜だけ 見せる相手を選ぶ リンドウの青い棘が 喉元で静かに光る 黒百合を怖がるなら 近づかなければいい 花言葉を調べても 私の答えには届かない 白い息で隠した 手の内まで透けている 冷たい女だと言うなら それも一手にしてあげる 綺麗なものほど 割れた時に深い 凍った花びらは 燃やしても灰にならない Black turns white White falls down 夜が盤面を返していく Bloom under ice Frozen flower 触れた嘘だけ枯れていく 可愛いふりした罠なら 私の庭には足りない 最後の角を取るまでは 黙って微笑んでいてあげる Black turns white White falls down 氷花のオセロ 一手目は見逃した 二手目は覚えていた 三手目で分かった あなたの癖も逃げ道も 椿は首から落ちる アネモネは風を待つ 黒百合は夜を選ぶ 私は隅を取る 白か黒かじゃない 置いた場所がすべて 黙っていた時間さえ 盤面では刃になる Black turns white White falls down 夜が盤面を返していく Bloom under ice Frozen flower 触れた嘘だけ枯れていく 月の下で咲く花は 朝まで媚びたりしない 最後の角を取ったなら 笑ったままで終わらせてあげる Black turns white White falls down 氷花のオセロ 黒い花が咲いた 白い盤の隅で 私は笑っていた 全部見えていたから

