Song Cover Image

亡霊(まぼろし)

V5.5

俄雨煙る スクランブルの街角 ふいにかすめた あなたのシルエット 濡れた浴衣と 乱れ髪 白きうなじを伝う 一雫の中に 僕はその刹那 死んでいたのだ その日より君は 歳をとらない 街の なかを 君をただ探して 賑わう歩道を抜けて 青き川の果て 彷徨う孤独の中で 冷めぬ愛を乞う 二度と 逢えぬ 現実を抱きしめて 年巡り 同じ季節が来るたびに 雨の帳を切り裂いて 君を探してる 胸に棲まう 初恋の幻よ さればこそ僕は この梅雨を愛おしむ 雲が割れて 土砂降りになればなるほど 逢いたくて 狂いたくて 息も忘るるほどに 心狂おしきかな 傘を 捨てて 波紋を見つめて 差しのべる手から零るる 雨の匂いに染まり 降り続く孤独の中で 永遠に溺れゆく 消えぬ 影に 永遠に溺れてゆく あの方は去った 季節のように 決して交わらぬ 純愛なれど 胸の臓腑で 今も妖しく 僕の輪廻を 焦がしてゆくのだ 年巡り 同じ季節が来るたびに 雨の帳を切り裂いて 君を探してる 胸に棲まう 初恋の幻よ さればこそ僕は この梅雨を愛おしむ 雲が割れて 土砂降りになればなるほど 逢いたくて 狂いたくて 息も忘るるほどに 心狂おしきかな 紫陽花の咲く小径 雨音に消されても 戻らない君の姿を この雨の向こう 今日も僕は 雨の中にいる