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ミテハイケナイ

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V5.5

[Verse 1] ゴルゴン三姉妹の末の娘メドゥーサ かつて人々の視線を集めたという その美しい姿は称えられ 近づく者が絶えなかった けれどある日 髪はヘビへと変わり、 瞳には相手を石にする呪いが宿った そして初めて知った 向けられていた視線が 必ずしも自分を見ていたわけではなかったことを [Chorus] 彼女は本当に愛されていたのか それとも 彼女が被っている何かが愛されただけだったのだろうか 呪いというふるいを得たいま 真実の愛が見えてしまう 見えてしまえば壊してしまう だから、人から遠ざかり閉じこもったのかもしれない いつか訪れるかもしれない真実の愛を 訪れさせないために。 [Verse 2] 願いを叶える力を得たミダス王 触れるものすべてをおうごんへ変える力 誰もが望むものを 彼は手にしたはずだった けれど食べ物も飲み物も 温かな手さえ 触れた瞬間に輝く冷たいものになった。 彼は知った 価値あるものへ変える力は 価値を感じる時間を奪ったのだと。 [Chorus 2] 彼は何を得たかったのだろう 価値を得てそれで温かさも 買えると思っていたのだろうか。 資産を持つことは 世界を得ることではなかった 近くに見えたとしても触れられないなら それははるか遠くにあるのと同じではないか。 欲しいものを求めれば 本当に必要なものが遠ざかる。 気づかないままでいれば幸せだろう しかしそうはいかない。 彼もまた人間だったからだ [Verse 3] 鏡の破片が心に入り込んだ少年カイ それから彼の世界では 優しいものは鋭くとがり 美しいものほど歪んで見えるようになり 冷たいもののみ正しく見えるようになった 愛も痛みもない 「絶対的な理性」に支配された時間は 苦痛ではなかったかもしれない それは 世界を見るための通過儀礼だったのだろうか [Chorus 3] 彼の瞳には何が映っていたのだろう 変わった景色の中 変わらなかったものはあったのか もしそんなものがあったのなら それは、真実の存在だろうか。 それとも 惑わされるものであるほど 真実の存在なのだろうか ゲルダの涙で溶けた 心に刺さっていた氷の破片は 本当に、そこにあったのだろうか あるものを無いとできるなら 無いものをあるとすることもできるのではないか そうであるなら、 存在するかしないかなどどうでもいいのではないか どう感じるか。それが全てになってしまう。 [Bridge] 見ること 触れること 感じること それはきっと 世界とつながるためのツールだ しかし時には 見れば壊し 触れれば失い 感じれば疑ってしまう 人はなぜ 大切なものほど 近くで確かめようとするのだろう 呪いと呼ばれたものは 本当に奪っただけなのか それとも 今まで見えなかった何かを 伝えたかっただけなのか。 [Outro] メドゥーサは瞳を閉じた。 ミダス王は手を伸ばさなかった。 カイは心を閉ざした。 それらは真実を模索する手法だったとも思える。 もし私にも 見てはいけないものがあるなら もし私にも 触れてはいけないものがあるなら もし私にも 閉ざしてしまう思いがあるのなら それが喜びであるのではないかと 期待してしまう。