「……ねえ、聞こえてる?」 同じ夜に 違う景色を見て 途切れ途切れ 言葉を重ねる 君は自由で 私は少しだけ その背中を 目で追ってしまう 触れたいのに 近づきすぎると この空気まで 壊れそうで だから今日は “おやすみ”だけを 静かに結んで眠る 見えないままでいい 確かならそれでいい 名前もないまま そばにいられるなら 透明な糸で 君とつながってる 夜を越えるたび 少しだけ近くなる 触れられなくても 君の声があるなら もし色を持つ日が来るなら きっと赤なんだろう “Stay…” “Close to me…” “Good night…” 既読のつかない 短い沈黙とか 誰かと笑った 君の気配とか 知らなくていいことまで 拾ってしまう夜もあるけど 繋いだ声は 嘘じゃないって ちゃんと思えるから 会えない時間まで 否定したくない ひとりの自由も 君らしさだから 透明な糸が もし見えるなら 不安も寂しさも 全部抱きしめたい 近すぎなくても 離れてしまわぬように 君と私を結ぶ色は きっと赤なんだろう 「……おやすみ」 「また明日ね」