
ことり ことりと 小皿を置いて 一つずつ恵みを 小皿に入れて 口の中で数える 本を手に ソファにいる 少しの距離が そこにある 言葉なく めくる音だけ 昨晩の 距離のままで ことり ことりと 小皿の音を立てる 一つずつ恵みを 小皿に揃えていく Eight blessings ひとつ ケトルは火にかける ふたつ 茶器は待っている よっつ 胸が拍を打っている やっつ 沈黙を埋めていく 言葉は無くて 時間が流れていく ページをめくる かすかな音と共に 菊花、枸杞、氷砂糖、竜眼 胡桃、棗、甘草、烏龍 口にできない言葉を 一つずつ小皿の上へ 栞をはさみ テーブルにつく 木の板が まだ間にある 言葉なく 本を置いて 昨晩の 距離は少し そう、少しだけ Eight blessings ひとつ ケトルが歌い出す ふたつ 茶器は出番を待ち よっつ 胸の拍は落ち着いて やっつ 火を止めテーブルへ 言葉は無くても 時間は流れていく 茶器へ恵みを 入れる音と共に 茶器に注がれる お湯から立ち上る 湯気だけが 間を埋めてくれる ●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇● ちょっとだけライナーノーツ ●八宝茶 中国の伝統文化では、幸福、健康、長寿、豊かさ、家族の円満、そして相手を大切に思う気持ちと結びつくお茶 一般的な文化的意味を整理すると、主に次の五つ ・幸福と吉祥 暮らしに良いことが訪れるように ・健康と長寿 大切な人が健やかに過ごせるように ・豊かさ 食べ物にも暮らしにも恵まれるように ・家庭円満 家族や親しい人との関係が穏やかであるように ・歓迎と思いやり 訪れた相手を大切に迎え、心地よい時間を分かち合う ●各素材 ・菊花(きっか) 長寿、生命力、健やかさ どうか、健やかでありますように ・枸杞(くこ) 養生、健康、活力 どうか、元気でいられますように ・氷砂糖 甘さ、幸福な暮らし どうか、甘やかな日々が続きますように ・竜眼(りゅうがん) 婚礼の吉祥、結びつき どうか、大切な縁が続きますように ・胡桃(くるみ) 実り、滋養 一部地域では夫婦和睦 どうか、穏やかに寄り添えますように ・棗(なつめ) 喜び、幸福 縁起のよさ どうか、幸せが訪れますように ・甘草(かんぞう) 甘み、養生、調和 医療用漢方製剤の約7割に配合されている代表的な生薬 ・烏龍茶 茶による交流、おもてなし 八宝茶としてのベース 穏やかな時間の共有の願い ●つまり? 言いたいこといっぱいあるクセに言葉にできない男のどうしようもなさの歌です

