
時計の針が てっぺんを過ぎていた 理由なんて もう思い出せないや ぼんやり霞む視界の向こう ボロボロの心 置き去りのまま ドアを閉めれば そこは俺だけの世界 鍵をまわして いつもの曲を流す 重たく澱んだ 溜め息一つ メロディに溶けて 消えていく 月明かりと 流れる街灯の灯り フロントガラスに映る 夜のグラデーション 誰も追いつけない この走る空間で すっきりと意識が 洗い流されていく コンビニの明かり 遠ざかる赤信号 ただ流れていく 車窓の景色を眺めてる 明日が来るのが 少し怖くても 今の俺には このリズムがある 静寂の中に 響く低音(ベース)の波 ハンドルの感触だけが 現実を繋ぐ 今日までの傷も 悔しささえも 夜の風に 解き放っていく 街の灯りが まるで銀河みたいだ 暗闇の中を ひたすらに泳いでいく 誰のためでもない 俺だけの静かな時間 乾いた心が ゆっくり満たされる 明日からまた ちゃんと笑えるかは分からない 投げ出したい夜だって 何度も来るだろう だけど この一瞬を 守るためだけに この愛おしい時間を 愛すために 俺は明日も またハンドルを握る 夜の終わりに向かって 走っていく 日付の変わった道路の上 エンジン音と 好きな歌だけを連れて 明日へ、ゆっくりと

