暗室、遮光フード 息まで静電 プリズムを挟んで 君の輪郭は偏光 焦点距離より 鼓動が先に合い 飽和手前の光—interference fringe 試料ガラスを軽く回す θだけ 白から青へ 君の瞳が位相をずらし 数式にない温度が 袖口に触れて Labコートの裾で 夜が揺れる 黒板の粉、指で払うだけで 僕の世界は屈折率を書き換える 「美しい」の定義、今日だけ再測定 ZEROに合わせる—君と僕の基準面 合わせろ、φ = 0 合わせろ、φ = 0 分光器が鳴る 短いクリック(Click!Click!Click!) カットオフ波長を越えたとき 言葉の端で 熱が跳ねる 冷たい器具で 恋を測る φ = 0 君に合わせる φ = 0 胸で合わせる 「偏光子、固定。試料、静止。 今夜、像は一つ。」


