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言返し

V6

[Verse 1] 朝の戸口で 行ってきます 三歩進んで 傘を忘れた 吐いた言の葉 ひとつ摘み 口へ戻せば 戸口の前 昼の茶屋では これをひとつ 懐を探れば 財布がない 言葉ひとつを 呑み込めば 湯気まで茶釜へ 帰ってゆく [Pre-Chorus] ひとつ戻せば 一息前 ふたつ戻せば もう少し 言葉の数だけ 道はあり 昨日へ続く 帰り道 [Chorus] 返し給えよ その言の葉を 口から零れた 順を追い ひとつ返せば 時もひとつ くるり くるりと 巻き戻る 返し給えよ その言の葉を 言わなかったことにしてしまえ 間違えたなら 戻ればいい なんとも便利な 世の中だ [Verse 2] 夕暮れ時の 分かれ道 あなたは東 私は西へ 「それではまた」と 手を振って それきり姿を 見ていない あの日の言葉を 返したら あなたはここへ 戻るだろうか 「それではまた」を 呑み込んで 夕陽が空へと 昇ってく [Pre-Chorus] ひとつ戻して まだいない ふたつ戻して まだ遠い 昨日の私が 呟くのなら その口元まで 戻りましょう [Chorus] 返し給えよ その言の葉を 朝から夜まで 逆に踏め 百を返せば 昨日へと 千を返せば 去年まで 返し給えよ その言の葉を 言わなかったことにしてしまえ 別れがそこに あるのなら 出会う手前まで 戻りましょう [Bridge] 「おやすみなさい」 「ただいま」 「行ってきます」 「また明日」 ──ひとつ ──ひとつ ──ひとつ 口へ戻して 春から冬へ 冬から秋へ 散った紅葉は 枝へ戻り 落ちた雫は 空へ昇る [Build] ──返す ──返す ──返す あなたの顔が 分からない それでもまだ 言葉がある [Final Chorus] 返し給えよ その言の葉を 名前を呼んだ日 その前へ 声を覚えた その前へ 私を知った その前へ 返し給えよ その言の葉を 言わなかったことにしてしまえ 泣いた言葉も 笑った声も ひとつ残らず 返しましょう 返せ 返せ 生まれた朝まで 返しましょう 最初に覚えた 一言を 小さな口へと 戻したら [Outro] 声になる前の 息ひとつ