
✦ 秒読みだけが先に 〜Countdown Without Me〜 ✦
[Verse 1] 昼のひかりが白く延びて 机がひとつずつ寄ってくる 誰なの いつ言うの まさか今日じゃないよね 順に肩を叩かれて 答えのかわりに笑ってる 笑いながら耳のふちが 勝手にあつくなっていく [Pre-Chorus 1] 廊下の端 その人が来る 息を吸って 吸ったまま 止めた 秒針が伸びて わたしの喉で つっかえてる [Chorus 1] 呼んでる 呼んでる 聞こえない声で すれ違う背中の うしろがわで 言いかけた言葉が 喉の途中で ほどけて 白い床に散らばる まだ言わない まだ言えない 明日でも間に合う 明日でも そう決めたはずの足が また 遅れて止まってる [Verse 2] チャイムが鳴って ざわめきが散って さっきまでの熱が わたしを置いていく 急かされて上がった熱と 自分のぶんの熱が どこで混ざったのか もう 分けられない [Pre-Chorus 2] 数えているのは 誰の口 数えられてるのは わたしの何 秒針のほうが 速いのか それとも わたしが遅れてる [Chorus 2] 呼んでる 呼んでる 聞こえない声で スカートを 握って 離して 言いかけた言葉が 喉の途中で ほどけて 白い床に散らばる まだ言わない まだ言えない 明日でも間に合う 明日でも そう言い聞かせるたびに 今日が うしろへ流れてく [Bridge] 帰りの段差に座って 送らない言葉を打つ 打っては消して また打って 残るのは 指の跡ばかり みんなが決めた速さから やっと 降りられた [Final Chorus] 呼んでる 呼んでる 聞こえない声で 誰にも急かされないところで 言いかけた言葉が 喉の途中で ほどけて わたしの中に降りてくる まだ言わない まだ言えない 明日でも間に合う 明日でも そう思える速さで やっと 名前を呼んでる [Outro] 明日も たぶん 同じ段差に座る 🎼世界観散文 昼のひかりが白く延びて、机がひとつずつ寄ってくる。誰なの、いつ言うの、今日じゃないの。順番に肩を叩かれて、まだ何も決めていないのに秒読みだけが先に始まる。返事のかわりに笑って、笑いながら耳が熱くなる。 その人が廊下を通る。声をかけるつもりで息を吸って、吸ったまま止めた。スカートの布を握って、離して、また握る。通り過ぎた背中に、口を動かさずに名前を呼ぶ。 放課後、友達が先に帰る。ひとりになった途端、さっきまであんなに急かされていた胸が、やっと自分の速さで鳴りはじめる。焚きつけられて上がった熱と、自分の熱が、どこで混ざったのか分からない。 昇降口の段差に座って、送らない言葉を打つ。打っては消して、また打つ。指の跡だけが残る。今日も言わない。言えない。それでも明日、たぶん同じ段差にまた座る。 💿記録用クレジット Produced by Silence Ego Arranged by 氷見冬花 Lyrics by ステラ・モーテル Sound Design by 早瀬トウカ Synth Bass by 篠塚ミナト Vocal by 羽音ミント

