お気に入りのサンダル 香るのは濡れたアスファルト 灯り続けるランタン 気づけばもう夜も更けてさ ネオンが滲む視界 揺れる瞳の奥で 何も決められないままだから 立ち止まる夜 コーヒーブレイク 冷めかけたまま 乾いたビスケット 噛みしめる音だけなの 遠くでサイレン 胸の奥が少し痛むような 隠したはずの不安が 風に触れて滲んだみたい 明日の夜はきっと 眠れるはずだって 何度も言い聞かせて 今日を終わらせたい 割れた花瓶の取っ手 なぜか自分みたいで 直さずにそのまま 置いておくことにしてみたの ふとした静寂の中 白く広がる空間 目を閉じる 呼吸だけが残る ネオンが遠ざかって 街が溶けていく 何も持たず 心だけが浮かぶ お気に入りのサンダル 濡れたままの帰り道 もう午前1時ぐらいね 夜はまだ終わらない


