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ステラリングガーデン

V5.5

淡い鐘の音が 水底みたいに揺れていた あなたの見ていた朝を 私はまだ覚えている 硝子の森を抜けて 風が頁をめくるたび 名前を持たない祈りが 胸の奥で灯っていた 遠い銀河の隅で ひとり眠れないまま ほどけた光を集めて 明日の空を縫い合わせる たとえばこの声が 届かなくてもいい あなたが笑えるなら それだけで 春を知らない花のように ただ静かに揺れていた 触れれば消えてしまう夢を 両手のなかで守りながら あなたの行く未来へ そっと夜を閉ざしてゆく 群青の雨のなか 星は音もなく砕けて 誰にも見えない場所で 季節だけが巡ってゆく 忘れられてしまうなら それもきっと優しさで あなたの記憶の端に 小さな灯が残ればいい ねえ いつかこの世界から 私が消えてしまっても 朝露みたいに あなたを照らせたなら それでよかった 帰れない舟のように 夜の狭間を漂ってる 叶わない願いだと 最初から知っていたのに それでも祈ってしまう あなたが明日を歩けるように この胸の熱が いつか星屑になるまで 風が止む頃に 最後の灯を置いてゆく どうか あなたの空が 優しいままでありますように